e-Mobility Powerの充電スポットで、専用カードなしで充電したいと感じていませんか。eMPの充電をビジターで利用したいけれど、具体的な利用方法や料金が分からず、不安に思うかもしれません。特に、アプリを使ったビジター充電のやり方や、パスワードの取得方法、日産のZESP3カードを持っていない場合の対応など、疑問は多いでしょう。
この記事では、カードがない場合のeMP充電の利用方法を徹底解説します。月額費用のかからない充電方法から、アプリの詳しい使い方、気になる急速充電のビジター料金まで、e-Mobility Powerのビジター利用方法に関する全てを網羅します。
- カード不要のビジター充電の全体像
- 具体的な認証方法と操作手順
- 会員料金とビジター料金の比較
- 利用時のメリットと注意点
e-Mobility Powerのビジター利用方法の概要
- eMPの充電はビジターでも可能
- ビジター利用方法の選択肢
- アプリのビジター向け機能とは
- eMPアプリの基本的な使い方
- パスワード発行による充電手順
- 決済に必要なクレジットカード
eMPの充電はビジターでも可能
結論から言うと、e-Mobility Power(eMP)が提供する充電スポットは、専用の充電カードを持っていなくても利用できます。これは「ビジター利用」と呼ばれる仕組みで、必要な時に都度決済を行うことで充電サービスを受けられるものです。そのため、「カードを忘れてしまった」「たまにしか遠出しないので、月額料金を払ってまでカードを持つのは抵抗がある」という方でも安心してEVでの外出が可能です。多くの充電器にはQRコードが掲示されており、スマートフォンを使ってその場で手続きを完結させることができます。この手軽さがビジター利用の大きなメリットと言えるでしょう。
ポイント:eMPネットワークの充電器はカードなしでも使える
e-Mobility Powerの充電カードを契約していなくても、ビジターとして都度払いで充電サービスを利用することが可能です。スマートフォンとクレジットカードがあれば、ほとんどの場所で充電できます。
ただし、利用にはいくつかの準備と手順が必要です。また、料金体系が会員とは異なるため、利用頻度によっては割高になる可能性もあります。この記事で詳しい手順や料金について確認し、ご自身の使い方に合った方法を見つけることが重要になります。
ビジター利用方法の選択肢
e-Mobility Powerの充電器をビジターで利用する方法は、主に2つのパターンに分けられます。充電器の機種や提携している事業者によって操作画面のデザインが異なりますが、基本的な認証プロセスは共通しています。
一つ目は、スマートフォンで充電器に貼られているQRコードを読み取る方法です。これが現在最も主流な方法で、多くの充電器が対応しています。QRコードを読み込むと専用のウェブサイトやアプリの画面が開き、指示に従ってクレジットカード情報などを入力することで充電を開始できます。
二つ目は、事前にパスワードを発行しておく方法です。これは旧ジャパンチャージネットワーク(JCN)の充電器などで見られる方式で、電話や専用サイトでクレジットカード情報を登録し、6桁のパスワードを取得します。充電器のタッチパネルでこのパスワードを入力して認証を行います。

どちらの方法を選ぶかは、訪れた充電スポットの仕様によります。

最近の新しい充電器はQRコード方式がほとんどですが、古いタイプの充電器ではパスワード方式が求められることもあります。どちらにも対応できるよう、基本的な流れを把握しておくと安心です。
いずれにしても、会員カードのようにタッチするだけ、という手軽さはありませんが、事前の準備や登録なしで利用できるのがビジター利用の強みです。
アプリのビジター向け機能とは
e-Mobility Powerの公式アプリ「eMPアプリ」は、会員向けの機能だけでなく、ビジター利用をサポートする機能も備わっています。アプリを利用することで、ウェブブラウザで都度サイトを開く手間が省け、よりスムーズに充電プロセスを進めることが可能です。
ビジターとしてeMPアプリを利用する最大のメリットは、クレジットカード情報をアプリ内に保存できる点です。初回利用時に名前やメールアドレス、クレジットカード情報を登録しておけば、次回以降は入力を省略してすぐに充電を開始できます。「今後もビジター利用する予定がある」という方にとっては、非常に便利な機能です。
また、アプリを使えば充電の途中停止操作もスマートフォン上で行えます。充電器本体の操作パネルでは停止できないビジター充電において、この機能は必須と言えるでしょう。万が一、スマートフォンの画面を閉じてしまっても、再度eMPアプリを立ち上げることで操作画面に復帰できるため、安心して利用できます。
豆知識:eMP以外のアプリも
eMPネットワークの充電器は、「エコQ電」や「ENEOS Charge Plus」といった他の事業者のアプリでもビジター利用できる場合があります。充電器に複数のQRコードや案内が掲示されている場合は、料金などを比較して最適なサービスを選ぶことも可能です。
eMPアプリの基本的な使い方
eMPアプリを使ったビジター充電は、簡単なステップで完了します。初めて利用する方でも直感的に操作できるように設計されています。以下に、おおまかな流れを説明します。
1. アプリのダウンロードと準備
まずはApp StoreまたはGoogle Playから「eMPアプリ」をダウンロードします。充電スポットに到着してからダウンロードすると時間がかかる場合があるため、事前にインストールしておくことをお勧めします。利用にはクレジットカードが必要なので、手元に用意しておきましょう。
2. 充電器での操作
充電スポットに到着したら、充電器からコネクタを取り出し、車両に接続します。この時点ではまだ充電は始まりません。
3. QRコードの読み取りと認証
スマートフォンのカメラまたはeMPアプリ内のQRコードリーダーで、充電器に掲示されているQRコードを読み取ります。アプリが起動し、充電器の情報が画面に表示されます。
4. 情報入力と充電開始
画面の指示に従い、「接続してスワイプ」などの操作を行います。初めて利用する場合は、ここでお名前、メールアドレス、クレジットカード情報の入力が求められます。入力内容を保存するチェックを入れておくと、次回からこの手間を省けます。全ての入力が完了し、「充電を開始する」を選択すると、車両への充電がスタートします。
注意:充電の停止はアプリから
ビジター利用の場合、充電の途中停止は原則としてアプリ(またはウェブサイト)からのみ可能です。充電器本体の停止ボタンでは操作できないため、ご注意ください。充電を終える際は、アプリ画面の「スワイプして停止」を操作し、完全に停止したことを確認してからコネクタを車両から外します。
パスワード発行による充電手順
QRコードが設置されていない旧型の充電器では、パスワードを使って認証する方式が採用されています。この方法では、事前のパスワード取得が必須となります。
パスワードは、電話または専用のウェブサイトで取得します。e-Mobility Powerのウェブサイトにある「ビジター充電 パスワード発行」ページにアクセスするか、お客さま相談窓口のナビダイヤルに電話をかけ、音声ガイダンスに従って操作します。この際、クレジットカード情報の入力が求められます。
パスワード取得の流れ(WEBの場合)
- e-Mobility Powerの公式サイトへアクセス
- 「ビジター充電 パスワード発行」ページへ進む
- クレジットカード情報を入力し、6桁のパスワードを取得
パスワードを取得したら、充電器のタッチパネルを操作します。「OKボタン」を押し、利用方法の選択画面で「パスワード」を選択。その後、取得した6桁のパスワードを入力し、画面の指示に従って充電を開始します。このパスワードは発行日の翌日23時まで有効で、期間内であれば別の対応充電器で繰り返し利用することが可能です。
決済に必要なクレジットカード
e-Mobility Powerのビジター利用において、決済はクレジットカードが必須となります。現金や電子マネーなど、他の支払い方法には対応していません。利用できるクレジットカードのブランドは、VISA、Mastercard、JCB、American Express、Diners Clubが一般的です。
アプリやウェブサイトで情報を入力する際には、以下の情報が必要となります。
- カード番号
- カード名義人
- 有効期限 (月/年)
- セキュリティコード (CVV)
これらの情報をスムーズに入力できるよう、あらかじめクレジットカードを手元に準備しておくと、充電までの手続きが迅速に進みます。なお、法人カードも利用可能ですが、プリペイドカードやデビットカードはサービスによっては利用できない、またはデポジット(一時的な与信枠の確保)が引き落とされる場合があるため注意が必要です。
e mobility powerのビジター利用方法と料金
- ビジター利用の料金体系
- 急速充電のビジター料金について
- 会員向け月額プランとの比較
- 日産ZESP3カードとの関連性
ビジター利用の料金体系
ビジター利用の料金は、月額の基本料金がかからない都度払いであることが最大の特徴です。利用した分だけを支払うシンプルな体系ですが、料金単価はeMPの会員プランと比較して割高に設定されています。料金は主に「充電器の最大出力」と「利用時間」によって決まります。
例えば、eMPが直接管理する充電器の場合、以下のような料金設定が一例として挙げられます。(料金は改定される可能性があるため、利用時に必ず公式サイトやアプリ画面でご確認ください。)
充電器の最大出力 | 最初の5分 | 5分以降(1分あたり) | 30分利用した場合の料金 |
---|---|---|---|
50kW以下 | 275円 | 55円 | 1,650円 |
90kW以上 | 385円 | 77円 | 2,310円 |
このように、高出力な充電器ほど料金が高くなる傾向にあります。料金は充電が開始された時点から、コネクタを抜いて通信が終了するまでの時間で計算されます。充電が完了してもコネクタを接続したままにしておくと、その時間も課金の対象となる場合があるため、充電が終わったら速やかに車両を移動させることが大切です。
急速充電のビジター料金について
前述の通り、急速充電のビジター料金は充電器のスペックによって変動します。高速道路のサービスエリアや主要な道の駅に設置されている高出力(90kW以上)の充電器は、利便性が高い一方で、ビジター料金も高めに設定されています。
例えば、30分間の急速充電を行った場合、90kW以上の充電器では2,310円かかるのに対し、50kW以下の充電器では1,650円となり、その差は660円にもなります。ご自身のEVが受け入れ可能な充電性能(例:最大50kWまでしか対応していないなど)を把握し、必要以上に高出力な充電器を選ばないことも、コストを抑える上での一つのポイントです。
注意:提携事業者の料金
eMPネットワークには、多くの提携事業者が参加しています。商業施設やディーラーなどに設置されている充電器の中には、eMPとは異なる独自の料金体系(例:1分あたりの単価が違う、30分固定料金など)を設定している場合があります。利用前には必ずアプリや充電器の案内表示で料金を確認する習慣をつけましょう。
会員向け月額プランとの比較
ビジター利用が本当にお得なのかを判断するためには、会員向けの月額プランとの比較が欠かせません。e-Mobility Powerでは、利用頻度に応じた複数の会員プランが用意されています。
例えば、最も一般的な「急速・普通併用プラン」は、月会費4,180円で、急速充電が1分あたり27.5円で利用できます。このプランとビジター利用を比較してみましょう。
eMP会員(急速・普通併用プラン) | ビジター利用 | |
---|---|---|
月会費 | 4,180円 | 0円 |
急速充電料金(90kW器・30分) | 825円(27.5円/分) | 2,310円(77円/分) |
この比較からわかるように、1回あた”たりの充電料金は会員のほうが圧倒的に安価です。単純計算で、月に90kW以上の急速充電器を30分×2回以上利用する場合(ビジター料金 2,310円×2 = 4,620円)、月会費を払っても会員プランの方がお得になる可能性があります。

月に1回程度の利用であればビジター、週に1回以上など頻繁に外出先で充電するなら会員プラン、というように、ご自身のEVライフスタイルに合わせて選択するのが最も賢い方法です。
日産ZESP3カードとの関連性
日産の電気自動車オーナーにとって馴染み深いのが、充電サポートサービス「日産ゼロ・エミッションサポートプログラム3(ZESP3)」です。このZESP3会員に提供される充電カードも、eMPネットワークに対応しており、全国のeMP加盟充電器で利用できます。
ZESP3には無料充電分が含まれる「プレミアム」プランがあり、例えば「プレミアム10」プラン(月額4,400円)では、急速充電100分(10分×10回相当)の無料充電が付いてきます。この無料分を超過した場合の料金も、ビジター利用より安価に設定されています。
重要なのは、日産オーナーであってもZESP3に加入せず、eMPのビジター利用を選択することも可能だという点です。ZESP3の月額料金やサービス内容と、ご自身の充電頻度を天秤にかけ、都度ビジターで利用する方がトータルコストを抑えられると判断した場合は、必ずしもZESP3に加入する必要はありません。
また、最近ではEV充電エネチェンジなど、ZESP3カードで決済可能な提携充電サービスも増えており、利便性は向上しています。カードを持つメリットと、持たない場合のコストを総合的に比較検討することが大切です。
まとめ:e mobility power ビジター利用方法
- e-Mobility Powerの充電器は専用カードがなくても利用可能
- カード不要の利用方法は「ビジター利用」と呼ばれる
- ビジター利用は月額基本料金がかからない都度払い方式
- 主な利用方法はスマートフォンでのQRコード認証
- 旧型の充電器では事前のパスワード発行が必要な場合もある
- 決済には国内発行のクレジットカードが必須
- eMP公式アプリを使えば2回目以降の情報入力を省略できる
- ビジターの充電料金は会員プランより割高に設定されている
- 料金は充電器の最大出力と利用時間によって決まる
- 90kW以上の高出力な急速充電器は料金も高い
- 充電の途中停止は原則としてアプリやウェブサイトから操作する
- 月に2回以上急速充電するなら会員プランがお得になる可能性が高い
- 日産オーナーもZESP3に加入せずビジター利用を選択できる
- 利用前には必ず充電器やアプリで料金を確認することが重要
- 充電完了後は速やかに車両を移動させるのがマナー