ノート e power 中古の注意点と後悔しない選び方

人気の高い日産ノートe-POWER、中古での購入を検討しているものの、「やめたほうがいい」「故障多い」といった噂や、バッテリー劣化のリスク、本当に燃費悪いのかといった不安から後悔しないか心配になっていませんか?この記事では、ノートe-POWERの中古車に関する注意点を徹底解説します。気になる安い理由や現在の相場、そして失敗しないためのおすすめ年式まで、中古車選びの疑問にすべてお答えします。

この記事でわかること
  • 中古ノートe-POWERに潜む3つの主要リスク
  • 失敗しないための年式とグレードの選び方
  • バッテリー状態を見極める具体的なチェックポイント
  • 購入前に知っておくべき適正な中古車相場

ノート e power 中古購入の前に知るべき注意点

  • 「やめた ほうが いい」と言われるのは本当?
  • なぜ安い?ノートe-POWERの安い理由
  • 知っておきたい中古車の価格相場
  • 「故障 多い」と噂される部品とは
  • バッテリー劣化の見極め方と交換費用

「やめた ほうが いい」と言われるのは本当?

結論から言うと、すべての中古ノートe-POWERが「やめたほうがいい」わけではありませんが、注意深く選ばなければ後悔に繋がるケースがあるのは事実です。インターネットで「ノート 中古 やめたほうがいい」という声が見られるのには、いくつかの明確な理由が存在します。

特に、以下の3つのリスクを知らずに購入してしまうと、「安物買いの銭失い」になりかねません。

中古ノートe-POWERの3大リスク

  1. e-POWER非搭載モデルとの混同:ノートにe-POWERが搭載されたのは2016年11月以降です。それ以前の安価なガソリン車と間違えて購入してしまう失敗例があります。
  2. 修復歴や整備状況の不透明さ:e-POWERはモーターやバッテリーが車の心臓部です。駆動系にダメージを受けた修復歴車は、将来的に高額な修理費が発生する危険性をはらんでいます。
  3. 保証切れによる高額修理費:e-POWERシステムは構造が特殊なため、故障時の修理費が一般的なガソリン車より高額になる傾向があります。メーカー保証が切れた車両は、万が一の際に全額自己負担となります。

これらのリスクは、車両の状態を正しく見極めることで回避可能です。つまり、「やめたほうがいい」と言われるのは、主に知識不足や確認不足が原因でコンディションの悪い車両を選んでしまったケースと言えるでしょう。正しい知識を持って臨めば、中古のノートe-POWERは非常にお買い得な選択肢となります。

なぜ安い?ノートe-POWERの安い理由

なぜ安い?ノートe-POWERの安い理由

日産ノートの中古車が比較的リーズナブルな価格で手に入る背景には、主に2つの理由があります。

一つ目の理由は、流通台数の多さです。ノートは2018年に国内の登録車販売台数で1位を獲得するなど、新車として非常に多く販売されました。市場原理として、供給量が多ければ価格は安定し、競争が生まれるため、中古車市場でも手頃な価格帯の車両が豊富に見つかるのです。

二つ目の理由は、モデルチェンジの影響です。ノートは2020年12月に3代目(E13型)へとフルモデルチェンジしました。新しいモデルが登場すると、旧モデルとなった2代目(E12型)の需要は相対的に下がり、中古車価格も下落する傾向にあります。特にモデルチェンジから数年が経過した現在、E12型は価格的な魅力が非常に高まっています。

安い理由のまとめ

  • 新車販売台数が多く、中古車市場での流通量が豊富で価格競争が起きやすい。
  • 2020年のフルモデルチェンジにより、旧型となったE12型の価格が下がっている。

これらの理由から、ノートe-POWERは性能の高さに反して中古車市場ではコストパフォーマンスに優れた車種となっています。ただし、安さには必ず理由があるため、車両の状態をしっかりと見極めることが重要です。

知っておきたい中古車の価格相場

知っておきたい中古車の価格相場

中古のノートe-POWERの価格相場は、年式や走行距離、グレードによって大きく変動します。購入を検討する際は、まず大まかな相場観を掴んでおくことが大切です。ここでは、特に人気の高い2代目(E12型)と現行の3代目(E13型)に分けて相場を見ていきましょう。

2代目 ノート e-POWER(E12型 / 2016年~2020年)

最も流通台数が多く、価格帯も幅広いのがこのE12型です。手頃な価格帯の個体が増えており、まさに狙い目のモデルと言えます。

E12型ノートe-POWER 中古車価格相場(2025年8月時点)
年式 グレード「X」の価格帯目安 備考
2017年式 約70万円~140万円 初期モデル。走行距離が多い車両は100万円を切ることも。
2019年式 約90万円~160万円 安全装備が充実した後期モデル。コストと性能のバランスが良い。
e-POWER NISMO S 約150万円~200万円 スポーティモデル。走行性能が高く、リセールバリューも期待できる。
 Jorge

E12型を狙うなら、予算100万円前後からでも十分射程圏内に入ってきますね。ただし、100万円以下の車両は走行距離が7万kmを超えている場合が多いので、状態の確認はより慎重に行う必要があります。

3代目 ノート e-POWER(E13型 / 2020年~)

現行モデルであるE13型は、第2世代e-POWERを搭載し、静粛性や走行性能が大幅に向上しています。まだ年式が新しいため価格は高めですが、新車に近いコンディションの車両が見つかります。

  • 2021年式 グレード「X」:中古車相場は約160万円~220万円程度。

新車価格が約220万円からなので、オプション装備が充実した車両を200万円以下で見つけられれば、お買い得感があると言えるでしょう。

「故障 多い」と噂される部品とは

「日産車は故障が多い」というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、ノートe-POWERが特別に故障しやすいというデータは現時点ではありません。しかし、e-POWERという特殊なシステムを搭載しているため、注意すべき部品がいくつか存在します。

最も重要なのは、やはりe-POWER駆動システム関連の部品です。

  • インバーター:エンジンで発電した電気をモーターに送るための変換器。精密な電子部品であり、故障すると走行不能になる可能性があります。
  • 駆動用モーター:リーフにも採用されている実績のあるモーターですが、中古車の場合は異音や振動がないか試乗でしっかり確認する必要があります。
  • 発電用エンジン:1.2Lのガソリンエンジンが搭載されていますが、あくまで発電用です。しかし、オイル交換などの基本的なメンテナンスを怠っていると、エンジントラブルの原因となります。

補機バッテリーにも注意

e-POWERシステムを起動するための12Vの補機バッテリーも消耗品です。一般的なアイドリングストップ車用のバッテリーが使われていますが、交換費用は数万円かかるため、購入時に状態を確認しておくことをおすすめします。

これらのe-POWER関連部品は、万が一故障した場合の修理費用が高額になりがちです。そのため、購入時には信頼できる販売店で、整備履歴がしっかりしている車両を選ぶことが何よりも重要になります。

バッテリー劣化の見極め方と交換費用

バッテリー劣化の見極め方と交換費用

ノートe-POWERの中古車選びで最も気になる点のひとつが、駆動用リチウムイオンバッテリーの劣化でしょう。スマートフォンのバッテリーが徐々に劣化するように、車のバッテリーも走行距離や年数に応じて性能が低下していきます。

バッテリー保証を確認しよう

まず知っておくべきは、日産が設定しているバッテリーの保証制度です。ノートe-POWERの駆動用バッテリーには、「5年間または10万km走行時点まで」の特別保証が付いています。この期間内に著しい性能低下が見られた場合は、保証修理の対象となります。

中古車を選ぶ際は、この保証期間が残っているかどうかが一つの大きな判断基準になります。

バッテリー劣化の確認方法

残念ながら、外から見ただけでバッテリーの劣化具合を正確に判断することは困難です。しかし、以下の点で簡易的なチェックは可能です。

  • 整備記録簿の確認:過去にバッテリー関連の点検や修理が行われていないか確認します。
  • 試乗でのチェック:満充電に近い状態からの走行で、極端に早くバッテリー残量が減らないか、加速感に違和感がないかなどを体感します。
  • 販売店への問い合わせ:信頼できる販売店であれば、バッテリーの状態についてある程度の情報を提供してくれる場合があります。

バッテリー交換費用は高額

メーカー保証が切れた後にバッテリーを交換する場合、費用は数十万円単位と非常に高額になる可能性があります。そのため、過走行の車両や年式の古い車両を選ぶ際は、バッテリー交換のリスクも考慮に入れておく必要があります。

結論として、バッテリーに関する不安を最小限に抑えたいのであれば、なるべく高年式・低走行で、メーカーの特別保証が残っている車両を選ぶことが最も賢明な選択です。

後悔しないノート e power 中古選びの注意点

  • 失敗しないためのおすすめ年式
  • 「燃費 悪い」と感じる走行パターン
  • 状態の良い中古車を見つけるコツ
  • 購入後に後悔しないための試乗術
  • 最終確認!ノート e power 中古 注意点まとめ

失敗しないためのおすすめ年式

失敗しないためのおすすめ年式

ノートe-POWERの中古車で後悔しないためには、どの年式を選ぶかが非常に重要です。ここでは、予算と性能のバランスを考慮したおすすめの年式をご紹介します。

【最優先】2016年11月以降のモデルを選ぶ

これは大前提です。前述の通り、ノートにe-POWERが搭載されたのは2016年11月のマイナーチェンジ以降です。これ以前のモデルはガソリン車しか存在しないため、間違えないようにしましょう。型式で言えば「HE12」がe-POWER搭載車です。

【コスパ重視なら】2017年式~2018年式

e-POWERが登場して間もない初期モデルですが、価格がこなれてきており、100万円前後から狙える個体が増えています。ただし、この時期のモデルには、後述する追従型のクルーズコントロールが装備されていません。高速道路をあまり利用しない方や、シンプルな機能を求める方にはコストパフォーマンスの高い選択肢です。

【バランス重視なら】2019年式以降のE12型

2017年9月の改良で、高速道路などで前方の車に追従して走る「インテリジェント クルーズコントロール」がオプション設定されました。これにより長距離運転の快適性が向上しています。また、この時期のモデルは熟成が進み、初期モデルにあった細かな不満点が解消されていることも多いです。装備と価格のバランスが取れた、最もおすすめしやすい年式と言えるでしょう。

 Jorge

特にこだわりがなければ、2019年式のクルーズコントロール付きモデルを探すのが、満足度の高い買い物に繋がる可能性が高いですよ。

【性能重視なら】2021年式以降のE13型

予算に余裕があり、最新の性能を求めるなら現行のE13型がおすすめです。第2世代に進化したe-POWERは静粛性が格段に向上し、乗り心地や内外装の質感も大きく進化しています。中古車価格はまだ高めですが、新車で購入するよりもお得に最新モデルのオーナーになれます。

「燃費 悪い」と感じる走行パターン

ノートe-POWERのカタログ燃費は非常に優秀ですが、一部で「思ったより燃費が悪い」という声が聞かれます。これは、e-POWERシステムの特性と運転スタイルが合っていない場合に起こりがちです。

e-POWERの燃費が悪化しやすい代表的なシーンは、高速道路での巡航です。

e-POWERはモーターで走行しますが、その電気はエンジンで発電しています。時速100kmを超えるような高速走行では、バッテリーの電力をどんどん消費するため、発電のためにエンジンが常に高回転で稼働し続ける状態になります。これにより、結果的にガソリンの消費量が増え、燃費が悪化してしまうのです。

e-POWERが得意なのは「街乗り」

逆に、信号などで停止・発進を繰り返す市街地走行はe-POWERが最も得意とするステージです。減速時に発生するエネルギーを電気に変えてバッテリーに回収する「回生ブレーキ」が効率よく働き、エンジンの稼働を最小限に抑えることができるため、優れた燃費を記録しやすくなります。

また、運転の仕方も燃費に大きく影響します。

  • 急加速・急減速を繰り返す運転:アクセルを強く踏み込むと、それだけ多くの電力が必要になり、エンジンが頻繁に作動します。
  • e-POWER Driveを使いこなせていない:アクセルペダルだけで加減速をコントロールする「ワンペダル操作」は、回生ブレーキを最大限に活用するための機能です。これをうまく使わないと、燃費は伸び悩んでしまいます。

つまり、ノートe-POWERの燃費性能を最大限に引き出すには、高速道路での走行はほどほどにし、街乗り中心で穏やかなアクセルワークを心がけることがポイントになります。

状態の良い中古車を見つけるコツ

状態の良い中古車を見つけるコツ

数多くの中古車の中から、トラブルの少ない「当たり」の一台を見つけるためには、いくつかの重要なチェックポイントがあります。価格や見た目だけでなく、車の内面までしっかりと確認しましょう。

1. メンテナンス履歴(整備記録簿)の確認
これは最も重要なポイントです。過去にどのような点検や部品交換が行われてきたかが記録されており、定期的にディーラーで点検を受けてきた車両は、適切に管理されてきた証拠と言えます。特に、エンジンオイル交換の頻度や、e-POWERシステムに関する点検記録は必ずチェックしたい項目です。

2. 修復歴の有無
車の骨格部分(フレーム)にダメージを受けて修復した経歴がある車を「修復歴車」と呼びます。修復歴がある車は安価ですが、走行安定性に問題があったり、後々トラブルが発生したりするリスクが高いため、基本的には避けるのが無難です。販売店には表示義務があるので、必ず確認してください。

3. 内外装の状態
外装の傷や凹み、塗装の状態はもちろん、内装の清潔感やシートのへたり具合、スイッチ類の動作なども確認しましょう。車内が綺麗に使われている車は、前のオーナーが大切に乗っていた可能性が高いと推測できます。

4. 信頼できる販売店を選ぶ
中古車選びは、車そのものだけでなく「どこで買うか」も非常に重要です。

良い販売店の見極め方

  • 日産ディーラー系中古車店:品質基準が厳しく、保証も手厚いため最も安心感が高い選択肢です。
  • 第三者機関の鑑定書付き車両:車両の状態が客観的に評価されているため、信頼性が高いです。
  • 口コミや評判が良い:購入者のレビューは、その店の対応や信頼性を知る上で貴重な情報源となります。
  • 質問に丁寧に答えてくれる:車両の状態や保証内容について、明確で分かりやすい説明をしてくれるスタッフがいるお店を選びましょう。

これらのポイントを総合的にチェックすることで、状態の良い中古ノートe-POWERに出会える確率を格段に上げることができます。

購入後に後悔しないための試乗術

中古ノートe-POWERの購入を決める前に、必ず試乗を行いましょう。カタログスペックや見た目だけでは分からない、実際の乗り心地や車のコンディションを体感する絶好の機会です。後悔しないために、試乗時には以下のポイントを重点的にチェックしてください。

1. e-POWER Driveのフィーリングを確認する
アクセルペダルを離すだけで強く減速する「ワンペダル操作」は、ノートe-POWER最大の特徴です。この感覚に慣れることができるか、自分にとって快適かを確かめましょう。ドライブモードを「S」や「ECO」に切り替えて、減速感の違いを体感することも重要です。

2. エンジン作動時の音と振動
e-POWERは走行中に発電のためエンジンが始動します。その際のエンジン音や振動が、自分にとって許容範囲内かを確認します。特に、停車中や低速走行時にエンジンがかかった際の音は気になるポイントかもしれません。エアコンのON/OFFでも作動状況が変わるので試してみましょう。

3. 加速のスムーズさと異音の有無
モーター駆動ならではの、スムーズで力強い加速感を体感してください。その際に、モーターから「ウィーン」という異音が過剰に聞こえたり、車体から不快な振動が出たりしないかをチェックします。様々な速度域で加速を試してみるのがおすすめです。

4. 足回りの状態
段差を乗り越えた際に、足回りから「ガタガタ」「コトコト」といった異音がしないか耳を澄ましましょう。異音がする場合、サスペンションなどが劣化している可能性があります。また、ハンドルが取られたり、直進しなかったりしないかも重要なチェックポイントです。

 Jorge

試乗は短時間で終わりがちですが、可能であれば少し長めに、そして普段自分がよく走るような道(坂道、市街地など)を走らせてもらうと、よりリアルな車の状態が分かりますよ。

最終確認!ノート e power 中古 注意点まとめ

  • ノートe-POWERの中古車は注意点を押さえれば非常にお買い得な選択肢
  • 「やめたほうがいい」と言われるのは状態の悪い車両を選んだケースが主
  • 安い理由は流通台数の多さとモデルチェンジによる価格下落
  • 中古車相場はE12型なら100万円前後から、E13型は160万円以上が目安
  • 故障リスクはe-POWERシステム関連部品に注意が必要
  • バッテリー劣化は「5年10万km」のメーカー保証が残っているかが鍵
  • 交換費用は高額なため過走行車や低年式車は慎重に判断する
  • おすすめ年式はe-POWER搭載後の2016年11月以降が絶対条件
  • 装備と価格のバランスが良いのは2019年式以降のクルコン付きモデル
  • 高速道路での巡航は燃費が悪化しやすい特性を理解しておく
  • 燃費性能を活かすなら街乗り中心で穏やかな運転が向いている
  • 良い中古車を見つけるにはメンテナンス履歴の確認が最重要
  • 修復歴のある車両は基本的に避けるべき
  • 試乗ではワンペダル操作の感覚とエンジン作動音を必ずチェック
  • 信頼できるディーラー系中古車店での購入が最も安心感が高い