「仕事や趣味の頼れる相棒、スズキ エブリイDA64V。でも、最近ガソリンスタンドに行く回数が増えた気がする…」そんな風に、da64vの燃費が悪いと感じているオーナーの方は少なくないでしょう。なぜ軽バンは燃費が悪いのか、その構造的な理由から、あなたのDA64Vが持つ燃費性能の実態まで、この記事では徹底的に掘り下げていきます。特に、中古車市場でも個体差が出やすいDa64vの3ATや4AT、そして5MTの燃費の違いや、パワフルな走りが魅力のエブリイワゴンにおけるターボモデルの燃費性能についても、具体的な数値を交えて詳しく解説します。
さらに、現行モデルに搭載されているCVTの燃費と比較することで、DA64Vの立ち位置を客観的に把握できるはずです。長年の相棒として活躍してくれるDA64Vだからこそ、燃費という現実的な問題と向き合い、賢く維持していくためのヒントが満載です。具体的なエブリイの燃費を良くする方法や、手軽に試せるエブリイワゴンの燃費向上グッズも網羅的に紹介しますので、ぜひ最後までご覧いただき、あなたのカーライフにお役立てください。
- DA64Vの燃費が悪いと言われる具体的な理由
- トランスミッションやターボ有無による燃費の違い
- 誰でも実践できる燃費を向上させるための方法
- おすすめの燃費改善に役立つカーグッズ
da64vの燃費が悪いは本当?原因と実態を解説
- 軽バンが燃費悪いと言われるのはなぜ?
- Da64vの燃費は実際どのくらいなのか
- Da64vの3ATは特に燃費が厳しい?
- 主流であるエブリイ4ATの燃費性能
- Da64vの5MTは燃費で有利なのか
- エブリイワゴンターボモデルの燃費は?
- 新型エブリイワゴンのCVT燃費と比較
軽バンが燃費悪いと言われるのはなぜ?
スズキ エブリイDA64Vをはじめとする軽バンが、同年代の軽セダンなどと比較して燃費が悪いと言われるのには、商用車としての宿命とも言える構造上の明確な理由が存在します。この背景を深く理解することが、ご自身の車の燃費と上手に付き合うための第一歩となります。
主な理由は、以前お伝えした通り「車両重量」「空気抵抗」「エンジンの特性」の3つに集約されますが、それぞれをさらに詳しく見ていきましょう。
第一に、圧倒的に重い車両重量です。軽バンは最大350kgもの荷物を積んで安全に走行することを前提に設計されています。そのため、乗用車よりもはるかに頑丈なフレームや高耐久なサスペンションが採用されており、車体そのものが重くなっています。例えば、DA64Vの車両重量が約900kg前後であるのに対し、同年代の軽セダン(スズキ アルトなど)は約700kg台です。この150kg以上の重量差は、人間2人以上を常に乗せて走っているのと同じであり、発進・加速のたびに多くの燃料を消費する直接的な原因となります。
第二に、極めて不利な空力特性です。荷室スペースを最大限に確保するための切り立ったフロントフェイスと四角い箱型のボディ形状は、走行中の空気抵抗を非常に受けやすくなります。乗用車が風をスムーズに受け流すデザインを追求するのに対し、軽バンは積載性を優先するため、空力性能はある程度犠牲にせざるを得ません。特に向かい風の強い日や高速道路での走行では、空気の壁を押しのけるためにエンジンが余計な仕事をする必要があり、燃費の悪化が顕著に現れます。
そして第三に、積載時を想定したエンジンの特性です。重い車体で荷物を満載した状態でも、坂道や信号からの発進で力不足にならないよう、エンジンのセッティングは低速から中速域でのパワー(トルク)を重視しています。これは街中での配達業務などでは非常に頼もしい特性ですが、一方で高回転域までスムーズに回して燃費を稼ぐような走りには向いていません。常に力仕事に備えたセッティングが、軽積載時の燃費にはマイナスに働くことがあるのです。
軽バンの燃費が悪い3大要因(詳細版)
- 重い車両重量:軽セダンより150kg以上重いことも。常に大人2人以上を乗せているのと同じ負荷。
- 大きな空気抵抗:積載性優先の箱型ボディは空力的に不利。高速走行で特に影響が大きい。
- エンジン特性:最大積載量でも力強く走れる低速トルク重視のセッティングが、軽積載時の燃費には不利に働く。
このように、軽バンはその用途と目的を達成するための設計思想そのものが、燃費性能とはトレードオフの関係にあるのです。この構造的なハンディキャップを理解した上で、いかに効率的な運転を心がけるかが燃費向上の鍵となります。
Da64vの燃費は実際どのくらいなのか
DA64Vエブリイの燃費を正確に把握するためには、メーカーが公表する「カタログ燃費」と、実際の道路を走行した際の「実燃費」を分けて考えることが極めて重要です。なぜなら、これら二つの数値の間には、測定方法の違いから必然的に乖離が生まれるからです。
DA64Vが新車販売されていた時期のカタログ燃費は、主に「10・15モード」という、比較的緩やかな加減速を想定した日本独自の測定方法で算出されていました。例えば、NAエンジン・5MTのモデルでは17.0km/L前後という良好な数値が記載されています。しかし、この測定方法は実際の交通状況を完全には反映しておらず、後の「JC08モード」や現在の国際基準である「WLTCモード」に比べて、実燃費との差が大きく出やすいという特徴がありました。(参考:国土交通省 自動車燃費一覧について)
そこで参考になるのが、実際のオーナーからの膨大なデータが集まる燃費記録サイト(「e燃費」や「みんカラ」など)の情報です。これらのサイトに投稿された実燃費データを見ると、より現実的な数値が見えてきます。
トランスミッション | 駆動方式 | エンジン | カタログ燃費 (10・15モード) | 実燃費の目安 |
---|---|---|---|---|
5MT | 2WD | NA | 約17.0km/L | 12~15km/L |
4AT | 2WD | NA | 約15.0km/L | 10~12km/L |
3AT | 2WD | NA | 約15.6km/L | 9~11km/L |
4AT | 2WD/4WD | ターボ | 約14.4km/L | 8~11km/L |
注意点:上記の実燃費は、あくまで多くのユーザー報告に基づく平均的な目安です。エアコンの使用、積載量、タイヤの種類や空気圧、市街地走行か高速走行かといった様々な複合的要因で、数値は2~3km/L以上、時にはそれ以上に変動することをご理解ください。
この表からも分かるように、特にAT車ではカタログ燃費と実燃費に1Lあたり3kmから5km程度の差が出ることが珍しくありません。ご自身のDA64Vの燃費が良いか悪いかを判断する際は、この実燃費の数値を一つの基準として参考にすることをお勧めします。
Da64vの3ATは特に燃費が厳しい?
DA64Vのラインナップの中でも、2005年から2010年頃までの一部グレードに搭載されていた3速オートマチック(3AT)車は、燃費面で特に厳しい評価を受けることが多いモデルです。これは単なるイメージではなく、トランスミッションの構造的な特性からくる、紛れもない事実と言えます。
3ATが燃費で決定的に不利になる最大の理由は、絶対的なギアの段数の少なさにあります。ギアが3段しかないため、一つ一つのギアがカバーしなければならない速度域が非常に広くなります。低速域ではさほど問題になりませんが、その弱点が露呈するのがバイパスや高速道路といった速度域の高い巡航時です。
例えば、時速80kmで巡航する場合、4ATや5MTであればトップギアに入れてエンジン回転数を2500~3500回転程度に抑えることができます。しかし、3ATではトップギアである3速でもエンジン回転数が4000回転以上に達してしまうことが珍しくありません。これはエンジンが常に高回転で唸りを上げている状態であり、燃料を効率よくエネルギーに変換できる領域を大きく外れてしまいます。結果として、エンジン音の増加による快適性の低下と、燃費の大幅な悪化という二重のデメリットに繋がるのです。

短距離の街乗りがメインで、高速道路にはほとんど乗らないという方であれば大きな問題にはならないかもしれません。しかし、長距離移動の機会が少しでもある場合は、3ATモデルの燃費の厳しさが家計に直接響いてくる可能性があります。
もちろん、3ATには構造がシンプルで部品点数が少ないため、非常に頑丈で故障しにくいという大きなメリットも存在します。長年の酷使にも耐えうる耐久性は商用車として重要な性能です。しかし、純粋にランニングコスト、特に燃費性能を重視してDA64Vを選ぶのであれば、後述する4ATや5MTモデルの方がはるかに有利な選択と言えるでしょう。
主流であるエブリイ4ATの燃費性能
DA64Vエブリイのオートマチック車として、市場で最も広く普及しているのが4速AT(4AT)モデルです。前述の3ATと比較すると、技術的な進化により燃費性能は着実に向上しており、より幅広い用途に対応できるバランスの取れた仕様となっています。
4ATの最大の改良点は、言うまでもなく3ATに対してギアが1段多いことです。この4速目のギアは「オーバードライブ(O/D)」と呼ばれ、主に高速巡航時に使用されます。エンジン回転数とタイヤの回転数の差を小さくする役割を持ち、これにより高速道路などを走行する際のエンジン回転数を大幅に低く抑えることが可能になりました。3ATの最大の弱点であった高速燃費が、この1段の追加によって大きく改善されたのです。
また、多くの4ATには「ロックアップ機構」が搭載されています。これは、一定の速度での巡航時などに、AT内部の流体(ATフルード)を介した動力伝達を一時的にやめ、エンジンとトランスミッションを機械的に直結させる仕組みです。これにより、流体を介する際に発生する微妙な滑り(伝達ロス)がなくなり、MT車に近いダイレクトなフィーリングと燃費の向上が得られます。
これらの改良により、実燃費の目安としては、市街地と郊外の走行を合わせて1Lあたり10km~12km前後と、3ATに比べて1km/L以上の改善が見られます。もちろん、これは積載量や運転の仕方によって大きく変動する数値です。
4ATのメリットとデメリット
メリット:3ATよりも格段に静かで燃費の良い高速巡航が可能。MT車のような煩雑なクラッチ操作が不要で、イージードライブを実現できる。
デメリット:最新のCVTや多段ATと比較すると、構造上、変速時のエネルギーロスが大きく、若干の変速ショックも感じやすい。
ただし、4ATも万能のトランスミッションではありません。現在の軽自動車の主流であるCVT(無段変速機)と比較すると、どうしても変速時の効率や、常に最適なエンジン回転数を維持するという点で燃費性能は見劣りします。しかし、DA64VのAT車を選ぶのであれば、中古車市場での流通量の多さ、耐久性の実績、そして3ATからの確実な進化を考え合わせると、この4ATモデルが最も現実的でバランスの取れた選択肢と言えるでしょう。
Da64vの5MTは燃費で有利なのか
日々のランニングコスト、特に燃費を最優先に考えるのであれば、DA64Vエブリイの全ラインナップの中で間違いなく最も有利な選択肢となるのが5速マニュアル(5MT)モデルです。AT車と比較して、その構造的な特性から優れた燃費性能を発揮する大きなポテンシャルを秘めています。
5MTが燃費に有利な理由は、主に2つの技術的な背景に基づいています。
- 卓越した動力伝達効率:AT車が「トルクコンバーター」という流体を介して間接的に動力を伝えるのに対し、MT車は「クラッチ」を介して物理的にエンジンとタイヤを直結させます。そのため、エンジンが発生させたパワーが途中で失われる(伝達ロス)ことが非常に少なく、燃料を効率よく推進力に変えることができます。
- ドライバーによる能動的な最適ギア選択:車の状況を最もよく理解しているドライバー自身の判断で、走行状況に応じた最も効率の良いギアを能動的に選択できます。例えば、緩やかな下り坂では早めにシフトアップしてエンジン回転数をアイドリング近くまで下げる、前方の信号が赤に変わったらクラッチを切らずにエンジンブレーキを効かせるなど、燃費を極限まで意識した運転が可能です。
これらの理由から、同じ速度で走行していても、AT車よりエンジン回転数を常に低く保ちやすく、結果として実燃費で1Lあたり2km~3km、時にはそれ以上AT車を上回る優れた数値を記録することも珍しくありません。
5MTモデルが特に有利なシチュエーション
信号が少なく一定速度で走りやすい郊外路や、高速道路を使った長距離移動がメインの方ほど、5MTの燃費の良さを最大限に享受できるでしょう。AT車とのガソリン代の差が、年間で見ると数万円単位になることもあります。
5MTモデルの注意点
一方で、頻繁なクラッチ操作とシフトチェンジが必要なため、渋滞の多い都市部での運転は右足と左足への負担が大きく、疲労を感じやすいという明確なデメリットがあります。また、消耗品であるクラッチディスクは走行距離に応じて交換が必要となり、その費用(部品代と工賃で5万円~8万円程度)も維持費として考慮に入れておく必要があります。
しかし、エンジンを意のままに操るダイレクトな運転の楽しさや、構造がシンプルなことによるメンテナンスのしやすさ、そして何より優れた経済性を求める方にとって、5MTモデルはDA64Vの中で最も輝く選択肢と言えるでしょう。
エブリイワゴンターボモデルの燃費は?
エブリイワゴンDA64Wや一部のエブリイバンに設定されているターボモデルは、ノンターボ(NA)車とは一線を画す力強い加速性能が最大の魅力です。しかし、その有り余るパワーは、燃費性能とのトレードオフの関係にあります。
ターボチャージャーは、本来捨てられてしまう排気ガスのエネルギーを利用してタービン(風車)を回し、その力でコンプレッサーを駆動させて、エンジンに強制的に圧縮した空気を送り込む装置です。より多くの酸素をシリンダー内に送り込むことで、一度の爆発でより大きなエネルギーを生み出すことができますが、それに見合った多くの燃料を噴射する必要があるため、必然的に燃費は悪化します。
特に、その効果が顕著に現れるのはエンジンに高い負荷がかかる場面です。アクセルを深く踏み込んでターボを効かせた急加速、高速道路での合流や追い越し、乗員や荷物を満載した状態での長い登り坂など、パワーが求められるシーンでは燃料の消費量が大きく増加します。
ノンターボ車との実燃費の差は、乗り方や走行状況によって大きく変動しますが、一般的な目安としては平均して1Lあたり1km~2km程度、ターボ車の方が悪いと考えておくと実態に近いでしょう。特に市街地でのストップ&ゴーが多い乗り方では、その差はさらに広がる傾向にあります。(参考:スズキ公式サイト エブリイワゴン現行モデル情報 ※DA64Wの直接的な情報ではありませんが、ターボとNAの燃費差の傾向を理解する上で参考になります)

面白いことに、高速道路を時速80km程度で穏やかに巡航するような状況では、エンジン回転数を低く抑えられるため、ノンターボ車と大差ない燃費を記録することもあります。ターボ車は「右足次第」で燃費が大きく変わる、非常にメリハリのある特性を持っていると言えますね。
たくさんの荷物を積んで長距離を移動する機会が多い方や、ストレスのないキビキビとした走りを日常的に求める方にとって、ターボモデルのパワーは大きなアドバンテージです。しかし、日々の経済性や燃費性能を最優先するならば、ノンターボ車を選択するのが最も賢明な判断と言えるでしょう。また、ターボ車はエンジンオイルの管理がよりシビアになるなど、メンテナンス面でも少し気を使う必要があります。
新型エブリイワゴンのCVT燃費と比較
DA64Vの燃費性能を客観的に評価する上で、その直接の後継モデルであるDA17V/DA17Wに2024年のマイナーチェンジから本格的に採用されたCVT(無段変速機)との比較は避けて通れません。この比較を通じて、自動車技術の進歩が燃費性能にどれほど大きな影響を与えたのかを明確に理解することができます。
CVT(Continuously Variable Transmission)は、従来のATのように歯車を段階的に切り替えるのではなく、直径が変化する2つのプーリーと、それらを繋ぐ特殊な金属ベルトによってギア比を無段階に、かつ連続的に変化させることができます。この仕組みにより、エンジンの回転数を急激に変動させることなく、常に最も燃料効率の良い回転数を保ったままスムーズに加減速できるため、燃費性能に非常に優れています。
実際に、DA64V世代の4ATと、DA17V世代のCVTのカタログ燃費(より実燃費に近いとされるWLTCモード)で比較してみると、その差は歴然としています。
モデル | トランスミッション | 燃費測定モード | カタログ燃費 |
---|---|---|---|
DA64V (後期型) | 4AT | JC08モード | 16.2km/L |
DA17V (2024年以降) | CVT | WLTCモード | 16.4km/L |
測定モードの違いについて
JC08モードよりも実態に近いと言われるWLTCモードで、DA64VのJC08モード燃費を上回る数値を記録している点が重要です。同じ土俵で比較した場合、実質的に1Lあたり3km以上の燃費向上を果たしていると考えてよいでしょう。これは、エンジンの改良に加えて、トランスミッションの進化がいかに燃費に貢献しているかを如実に物語っています。
この比較からも、DA64Vの燃費性能は、現代の基準で見るとある程度の割り切りが必要な水準であることが客観的に理解できます。もし、これからエブリイの購入を検討しており、初期の車両購入費用よりも長期的なランニングコスト(ガソリン代)を重視するのであれば、多少予算を上乗せしてでも、燃費性能に優れたCVT搭載のDA17V/DA17Wを視野に入れることが、結果的にお得になる可能性が高いと言えるでしょう。
da64vの燃費が悪いで終わらせない改善策
- 今すぐできるエブリイの燃費を良くする方法
- エブリイワゴンの燃費向上グッズを紹介
- da64vの燃費が悪いと感じた時の総まとめ
今すぐできるエブリイの燃費を良くする方法
「da64vの燃費が悪い」という現実は、車の構造上ある程度受け入れなければならない部分もあります。しかし、だからといって諦める必要は全くありません。日々の少しの心がけ、つまり運転方法とメンテナンスを徹底的に見直すだけで、燃料消費を抑え、燃費を確実に向上させることが可能です。
運転で心がけたい燃費向上テクニック
日々の運転の中に潜む無駄をなくすことが、最もお金をかけずに実践できる効果的な燃費改善策です。
1. “超”ふんわりアクセルを徹底する
発進時は、クリープ現象を活かし、アクセルをじわりと踏み込みましょう。AT車であれば時速20km程度まで5秒以上かけて加速するイメージ、MT車であればタコメーターを見ながら2500回転を目安に早めのシフトアップを心がけるのが理想です。急発進は、市街地燃費を悪化させる最大の原因です。
2. 予測運転で無駄な加減速をなくす
前の車との車間距離を十分に保つことは、安全運転の基本であると同時に、燃費向上の秘訣です。車間距離に余裕があれば、前の車がブレーキを踏んでもアクセルを離すだけで対応でき、不要な加速・減速の回数を劇的に減らせます。先の信号の色や交通の流れを常に予測し、できるだけ一定の速度で走ることを心がけましょう。
3. エンジンブレーキを最大限に活用する
赤信号や停止線が見えたら、できるだけ手前からアクセルペダルから足を離しましょう。フットブレーキで減速する距離を短くすることがポイントです。エンジンブレーキが作動している間、多くの車は燃料の供給をカットする「フューエルカット」機能が働くため、ガソリンを一切消費せずに走行距離を稼ぐことができます。
4. 賢いアイドリングストップの実践
10分間のアイドリングで約130ccの燃料を消費すると言われています。これはコンビニでの買い物や、短い待ち合わせの時間に相当します。5秒以上停車する場合はエンジンを停止するなど、賢いアイドリングストップを実践するだけで、着実に燃料を節約できます。
燃費に直結するメンテナンスの基本
人間が健康診断を受けるように、車のコンディションを定期的にチェックし、良好に保つことも燃費を悪化させないために極めて重要です。
1. タイヤの空気圧は燃費の生命線
タイヤの空気圧が低いと、タイヤの変形が大きくなり、路面との転がり抵抗が増大して燃費を著しく悪化させます。JAFのユーザーテストによると、適正値から30%低い空気圧では燃費が平均4.6%も悪化するという結果が出ています。最低でも月に一度はガソリンスタンドなどで空気圧をチェックし、運転席のドア開口部に貼られているメーカー指定の空気圧に正確に合わせましょう。これは燃費だけでなく、タイヤの寿命や安全走行にも直結する最も重要なメンテナンス項目です。
2. エンジンオイルは人間でいう血液
エンジンオイルは、エンジン内部の潤滑、冷却、洗浄など多くの役割を担っています。古いオイルは潤滑性能が低下し、エンジン内部のフリクションロス(摩擦抵抗)を増やしてしまいます。メーカーが推奨する交換サイクル(走行距離や期間)を守り、定期的にエンジンオイルとオイルフィルターを交換することが、エンジンの健康と燃費を維持するために不可欠です。
3. 車のダイエットを心がける
言うまでもなく、車重が重くなれば、その分燃費は悪化します。普段使わない工具、キャンプ用品、ゴルフバッグなどを常に積みっぱなしにしていませんか? 車内を一度見直し、不要な荷物は降ろすだけで、確実に燃費は向上します。100kgの荷物を降ろすと燃費が約3%改善するとも言われています。
エブリイワゴンの燃費向上グッズを紹介
日々の運転やメンテナンスの工夫に加えて、市販されている燃費向上を謳うカーグッズを活用するのも一つのアプローチです。様々な製品が流通していますが、ここでは比較的導入しやすく、科学的な根拠に基づいた効果が期待できるものをいくつか厳選して紹介します。
1. 最新の「低燃費タイヤ(エコタイヤ)」に交換する
タイヤは、車の中で唯一路面と接している重要なパーツであり、その性能は燃費に大きく影響を与えます。低燃費タイヤは、JATMA(一般社団法人日本自動車タイヤ協会)が定めるラベリング制度において、「転がり抵抗性能」が優れているタイヤのことです。特殊なゴムの配合や構造の工夫により、タイヤが転がる際の抵抗を極限まで低減させています。タイヤを交換するだけで燃費が5%以上向上するというデータもあり、長期的に見れば交換費用をガソリン代で回収できる可能性も十分にあります。タイヤ交換のタイミングが近づいているなら、最優先で検討すべきグッズと言えるでしょう。
2. 高性能「エンジンオイル添加剤」を試す
エンジンオイルに指定の量を混ぜて使用する化学合成品です。その役割は、エンジン内部のピストンやシリンダーといった金属表面に特殊な潤滑被膜を形成し、金属同士の摩擦抵抗(フリクションロス)を低減させることにあります。エンジンの動きがスムーズになることで、結果として燃料の消費を抑え、燃費向上を狙います。有機モリブデン系やエステル系など様々な種類がありますが、まずは信頼できる大手化学メーカーの製品から試してみるのが良いでしょう。
3. 電気の流れを整える「アーシング」や「コンデンサチューン」
少し専門的になりますが、車の電気系統に手を入れることで燃費向上を目指す方法もあります。アーシングは、バッテリーのマイナス端子とエンジンやボディの各所を直接電線で結び、電気の流れをスムーズにするカスタムです。これにより、点火プラグの火花が強くなったり、センサー類の作動が安定したりして、燃焼効率の改善が期待できます。コンデンサチューンも同様に、バッテリーの電圧を安定させることで、オルタネーター(発電機)の負荷を軽減し、燃費向上に繋がるとされています。
グッズ使用時の注意点
これらの燃費向上グッズは、その効果を法的に保証するものではありません。車の年式や走行距離、現在のコンディション、そして何より運転スタイルや走行環境によって効果の現れ方は大きく異なります。特に、安価すぎる製品や効果を過大に謳う製品には十分注意が必要です。導入を検討する際は、製品のレビューをよく調べ、信頼できるメーカーの製品を選ぶようにしましょう。
da64vの燃費が悪いと感じた時の総まとめ
この記事では、スズキ エブリイDA64Vの燃費が悪いと言われる構造的な原因から、トランスミッション別の具体的な燃費、そして今日から実践できる燃費改善策まで、幅広く詳しく解説しました。最後に、本記事の重要なポイントをリスト形式で振り返り、今後のカーライフの参考にしてください。
- da64vの燃費が悪いのは軽バン特有の構造が原因
- 箱型のボディは空気抵抗が大きく燃費に不利
- 車両重量が重いことも燃費悪化の一因
- トランスミッションによって燃費は大きく変わる
- 3ATモデルは特に高速走行時の燃費が厳しい
- 4ATモデルは3ATより改善されている
- 5MTモデルは運転次第で最も良い燃費を期待できる
- ターボ車はパワーがある分NA車より燃費は落ちる
- 現行モデルのCVTはDA64Vより大幅に燃費が良い
- 燃費改善には丁寧な運転が不可欠
- 急発進や急加速は避けることが基本
- タイヤの空気圧を適正に保つことは重要
- 定期的なエンジンオイル交換も燃費に影響する
- 車内に不要な荷物は積まないように心がける
- 燃費向上グッズは効果を理解した上で試す