CX-3 ガソリンとディーゼルどっち?後悔しない選び方を徹底解説

マツダの人気コンパクトSUV、CX-3の購入を検討する際、多くの人が「cx3はガソリンとディーゼルのどっちを選ぶべきか」という疑問に直面します。力強い走りが魅力のディーゼルですが、その評判や特有の不具合に関する評価が気になる方もいるでしょう。特に、ディーゼルはうるさいという声や、ちょい乗り中心の使い方では故障が多いのではないかという懸念は尽きません。

また、ディーゼルの維持費はガソリンと比較してどうなのか、維持費が大学生の予算に収まるのかといった現実的な問題もあります。さらに、中古での購入を考えている場合、エンジンの寿命や辛口の評価も判断材料として重要です。この記事では、これらの疑問や不安を解消するため、ガソリンとディーゼルの違いをあらゆる角度から徹底的に比較・解説していきます。

この記事でわかること
  • CX-3のガソリン車とディーゼル車の具体的なスペックと価格差
  • 年間の走行距離に応じた維持費のシミュレーションと比較
  • ディーゼル車特有のメリット・デメリットと上手な付き合い方
  • 中古車選びで失敗しないための重要なチェックポイント

cx3 ガソリン ディーゼル どっち?基本性能と維持費で比較

  • ガソリンとディーゼルのスペック比較
  • 気になるディーゼルの維持費は高い?
  • この維持費は大学生でも払えるのか
  • ちょい乗りが多いならガソリン車?
  • ディーゼルはうるさいという噂の真相

ガソリンとディーゼルのスペック比較

ガソリンとディーゼルのスペック比較

CX-3の購入を検討する上で、ガソリンとディーゼルのどちらを選ぶべきか、その最初の判断材料となるのがエンジンの基本スペックと車両価格です。両者にはそれぞれ異なる魅力があり、ご自身の運転スタイルや予算に合わせて選択することが後悔しないための第一歩となります。

一般的に、ガソリンモデルは軽快な吹け上がりと静粛性の高さが特徴で、車両本体価格もディーゼルモデルより安価に設定されています。一方、ディーゼルモデルは低回転から発生する力強いトルクと、優れた燃費性能が最大の武器です。この特性の違いが、価格差となって表れています。

 Jorge

具体的にどのくらいの差があるのか、下の表で主要なスペックと価格を比較してみましょう。ご自身の使い方をイメージしながらご覧ください。

比較項目 20Sプロアクティブ(ガソリン車) XDプロアクティブ(ディーゼル車)
新車価格 2,332,800円 2,630,880円
エンジン SKYACTIV-G 2.0 (2.0L ガソリン) SKYACTIV-D 1.8 (1.8L ディーゼル)
最高出力 111kW (150PS) / 6,000rpm 85kW (116PS) / 4,000rpm
最大トルク 195N・m (19.9kgf・m) / 2,800rpm 270N・m (27.5kgf・m) / 1,600-2,600rpm
平均実燃費 (WLTCモード参考) 約12.7km/L 約18.6km/L
使用燃料 レギュラーガソリン 軽油

このように、ディーゼルモデルはガソリンモデルに比べて約30万円価格が高く設定されています。しかし、エコカー減税によって購入時の税金が優遇されるため、実際の乗り出し価格の差額は約20万円程度に縮まる傾向があります。この初期費用の差を、後の維持費でどれだけ回収できるかが選択の大きなポイントになります。

気になるディーゼルの維持費は高い?

ディーゼル車を選ぶ際に多くの方が気にするのが、購入後の維持費です。「燃料代は安いけれど、メンテナンス費用が高いのでは?」という疑問を持つのは当然のことです。結論から言うと、年間の走行距離によって、ガソリン車とディーゼル車のどちらがお得になるかが変わってきます。

ディーゼル車の維持費を考える上で重要な要素は、主に「燃料代」「税金」「メンテナンス費用」の3つです。

燃料代と税金の優位性

最大のメリットは、燃料である軽油がレギュラーガソリンよりも1リッターあたり約20円安く、さらに燃費性能自体も高い点です。これにより、走れば走るほど燃料代の差は大きくなります。また、自動車税についても、ディーゼル車は「グリーン化特例」が適用される場合があり、ガソリン車よりも税額が安くなることがあります。

メンテナンス費用に関する注意点

一方で、注意が必要なのがメンテナンス費用です。ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジンに比べて構造が複雑な部分があり、特にエンジンオイルはディーゼル専用のものが必要で、交換費用がやや高くなる傾向にあります。また、後述する煤(すす)を浄化するための部品(DPF)に関連するメンテナンスが必要になる可能性も考慮しておく必要があります。

維持費で元を取るにはどのくらい走ればいい?

ある試算によると、車両価格の差額(約20万円)を燃料代の差で回収するには、およそ4.7万kmの走行が必要とされています。年間1万km走行する方なら約4年半、年間2万km走る方なら2年半弱で元が取れる計算です。ご自身の年間走行距離を一つの目安として判断するのが良いでしょう。

この維持費は大学生でも払えるのか

この維持費は大学生でも払えるのか

スタイリッシュなデザインのCX-3は、大学生にとっても魅力的な選択肢の一つです。しかし、車を所有するには車両価格だけでなく、継続的な維持費がかかります。それでは、CX-3の維持費は大学生でも十分に支払える範囲なのでしょうか。

年間の維持費をシミュレーションしてみましょう。ここでは、任意保険料が高めになる傾向がある若い世代を想定し、ガソリン車(2.0L)とディーゼル車(1.8L)で比較します。

費用項目 ガソリン車(年間) ディーゼル車(年間)
自動車税 39,500円 36,000円
任意保険(若年層想定) 約120,000円 約120,000円
燃料代(年間5,000km走行) 約65,000円 約39,000円
駐車場代(月1万円想定) 120,000円 120,000円
合計(車検費用含まず) 約344,500円 約315,000円

※燃料価格はレギュラー165円/L、軽油145円/Lで計算。保険料や駐車場代は条件により大きく変動します。

この表からわかるように、車検費用を除いても年間で30万円以上の出費が見込まれます。月々に換算すると約2.6万円〜2.8万円となり、これに加えて2年に1度の車検費用(約6万円〜)や消耗品交換代が必要になります。アルバイト代の中からこの金額を捻出するのは、決して簡単ではないかもしれません。

ローン返済も忘れずに

上記のシミュレーションには、車両購入時のローン返済額は含まれていません。もしローンを組んで購入する場合、月々の返済額がさらに上乗せされます。維持費とローン返済額を合計した金額が、毎月の収入で無理なく支払える範囲内にあるかを、購入前にしっかりと計画することが重要です。

結論として、大学生がCX-3を維持することは可能ですが、そのためには安定した収入と計画的な資金管理が不可欠と言えるでしょう。特に、初期費用が安く、専門的なメンテナンスの懸念が少ないガソリンモデルの方が、初めてのマイカーとしては安心感が高い選択肢かもしれません。

ちょい乗りが多いならガソリン車?

CX-3のディーゼル車を検討する上で、必ず知っておかなければならないのが「ちょい乗りとの相性」です。もしあなたの車の使い方が、近所のスーパーへの買い物や駅までの送迎など、片道数キロ程度の短距離移動が中心なのであれば、ディーゼル車はあまりお勧めできません。

その理由は、ディーゼルエンジン特有の「DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)」という装置にあります。これは、排気ガスに含まれる煤(すす)を捕集し、フィルターに溜まった煤を高温で燃焼させて除去(再生)する役割を担っています。

DPF再生の仕組み

DPFの再生には、エンジンと排気システムが十分に高温になる必要があります。そのためには、ある程度の速度で一定時間(例:時速40km以上で20分程度)走行することが求められます。短時間・低速の「ちょい乗り」を繰り返していると、この再生プロセスが正常に完了せず、フィルターに煤がどんどん蓄積されてしまうのです。

煤が溜まるとどうなる?

DPFに煤が溜まりすぎると、以下のような不具合が発生する可能性があります。

  • 警告灯の点灯
  • 燃費の悪化
  • エンジン出力の低下(加速が鈍くなる)
  • 最悪の場合、DPFの交換が必要となり高額な修理費用が発生

もちろん、最近のモデルではDPF再生の制御も進化していますが、物理的な仕組み上、ちょい乗りがディーゼルエンジンにとって厳しい条件であることに変わりはありません。このような使い方をされる方は、DPFの心配がなく、エンジンが温まりやすいガソリン車を選ぶ方が、結果的にトラブルも少なく安心して乗れると言えるでしょう。逆に、通勤やレジャーで毎日ある程度の距離を走る方にとっては、ディーゼル車のメリットを最大限に活かせます。

ディーゼルはうるさいという噂の真相

ディーゼルはうるさいという噂の真相

ディーゼルエンジンと聞くと、「ガラガラ」「コロコロ」といった特有のエンジン音や振動をイメージする方も少なくないでしょう。特に静粛性を重視する方にとって、「ディーゼルはうるさいのではないか」という点は大きな懸念材料です。それでは、マツダCX-3のディーゼルモデルの静粛性は実際どうなのでしょうか。

結論から言うと、ガソリン車と比較すれば音や振動は大きいものの、技術の進化により、かつてのディーゼル車のイメージとは比較にならないほど静かになっています。

 Jorge

シーンによって音の感じ方は変わってきます。具体的に見ていきましょう。

アイドリング時や低速走行時

最もディーゼル特有の音や振動を感じやすいのが、エンジン始動直後や信号待ちなどのアイドリング時です。車外にいると「カラカラ」という音が聞こえ、車内ではシートやステアリングに微細な振動が伝わってきます。この点においては、非常に静かなガソリン車との差は明確です。

巡航走行時

しかし、一度スピードに乗って巡航状態に入ると、状況は一変します。エンジン音はロードノイズや風切り音に紛れてほとんど気にならなくなり、むしろ低い回転数で力強く走行できるため、ガソリン車よりも静かで快適だと感じる人もいるほどです。特に高速道路などでの長距離移動では、その静粛性と安定感が大きなメリットとなります。

マツダの静音化技術「ナチュラル・サウンド・スムーザー」

マツダはディーゼルエンジンのノック音を抑制するため、「ナチュラル・サウンド・スムーザー」といった独自の技術を開発・採用しています。これにより、不快な周波数の音を低減し、より静かで心地よいエンジンサウンドの実現を目指しています。

このように、ディーゼル特有の音や振動はゼロではありませんが、その感じ方には大きな個人差があります。静粛性を最重要視するならガソリン車が有利ですが、許容範囲かどうかは、実際に試乗してご自身の耳で確かめてみるのが最も確実な方法です。

cx3 ガソリン ディーゼル どっち?評判と注意点で後悔を防ぐ

  • 購入前に知るべきディーゼルの評判
  • ネットの評価は辛口?ユーザーの本音
  • 煤詰まりなどの不具合やトラブル
  • CX-3は故障が多いというのは本当か
  • ガソリンとディーゼルの寿命の違い
  • 中古で買うなら注意すべきポイント

購入前に知るべきディーゼルの評判

CX-3のディーゼルモデルは、その経済性と力強い走りから多くのオーナーに支持されていますが、購入を検討するなら良い評判だけでなく、気になる点についても知っておくことが重要です。ここでは、実際に乗っているユーザーから寄せられる代表的な評判を多角的に見ていきましょう。

良い評判:経済性とパワフルな走り

最も多く聞かれるのは、やはり燃費の良さと燃料費の安さに関する声です。「満タンにしても安く、航続距離も長いので給油の回数が減った」「長距離を走るほどお得感を実感できる」といった意見は、特に走行距離が多いユーザーからの高い評価に繋がっています。また、低回転から立ち上がるトルクフルな加速性能も魅力の一つです。「坂道や高速道路の合流が楽になった」「アクセルを少し踏むだけでスムーズに加速するので運転が疲れない」など、余裕のある走りを評価する声が多数あります。

ディーゼルオーナーの主な満足点

  • 燃料代が安く、燃費も良いので経済的
  • 力強いトルクで運転が楽、特に長距離移動で真価を発揮する
  • 高速巡航時の静粛性と安定感が高い

気になる評判:メンテナンスとエンジン音

一方で、ディーゼル特有の性質に関する声も挙がっています。前述の通り、短距離走行が多いと発生しやすいDPFの煤問題は、オーナーにとって一番の懸念点です。「DPF再生の間隔が短くなってきた」「警告灯が点灯して不安になった」という経験を持つ方もいます。また、エンジン音や振動についても、「アイドリング時の音が気になる」「ガソリン車から乗り換えると振動に慣れが必要」といった意見が見られます。

ディーゼルオーナーが懸念する点

  • 短距離走行でのDPFの煤詰まりや不具合
  • ガソリン車と比べたエンジン音や振動
  • 専用オイルなど、メンテナンスに気を使う必要がある

これらの評判から、CX-3のディーゼルモデルは、長距離を頻繁に走行するユーザーにとっては非常に満足度の高い選択肢となる一方、街乗り中心のユーザーにとっては、そのメリットを活かしきれず、むしろデメリットが目立ってしまう可能性があることが分かります。

ネットの評価は辛口?ユーザーの本音

ネットの評価は辛口?ユーザーの本音

インターネット上のレビューや口コミサイトを見ると、CX-3に対して一部で辛口な評価が見受けられます。これらの評価は、主に実用性の面、特に室内の広さや荷室の容量に集中している傾向があります。

マツダのデザインテーマ「魂動(こどう)」によって生み出された流麗でスタイリッシュなエクステリアは高く評価されていますが、そのデザインを優先した結果、居住空間、特に後部座席のスペースが犠牲になっていると感じるユーザーは少なくありません。「大人が長時間乗るには窮屈」「ライバルのコンパクトSUVと比べると明らかに狭い」といった声は、ファミリーでの利用を考えている方にとっては見過ごせないポイントです。

 Jorge

デザインを取るか、実用性を取るか…車選びの永遠のテーマですね。CX-3はデザイン性を重視する方に特に響くモデルと言えそうです。

また、荷室容量も350L(サブトランク含む)と、このクラスのSUVとしては平均的か、やや物足りないレベルです。大きな荷物を頻繁に積む方や、アウトドアレジャーなどで多くの機材を運びたい方からは、「もう少し広ければ…」という不満の声が聞かれます。

辛口評価のポイント

  • 後部座席の居住性:足元や頭上空間が狭く、長距離移動では圧迫感がある。
  • 荷室容量:同クラスのライバル車と比較して積載能力が見劣りする。
  • 基本設計の古さ:2015年のデビューから時間が経ち、最新モデルと比較するとナビ画面のサイズや収納の少なさが気になる。

ただし、これらの評価はCX-3の欠点を指摘している一方で、裏を返せば「何を重視するか」で評価が大きく変わることを示しています。例えば、「主に1人か2人で乗り、デザインの良さを最優先したい」という方にとっては、室内の狭さは大きな問題にならないかもしれません。辛口の評価も一つの事実として受け止め、ご自身の使い方や価値観と照らし合わせることが、後悔のない車選びに繋がります。

煤詰まりなどの不具合やトラブル

CX-3のディーゼルモデルで最も懸念される不具合が、DPFの「煤詰まり」に関するトラブルです。これはエンジン自体の欠陥というよりも、ディーゼルエンジンの仕組みとドライバーの乗り方に起因する問題です。

前述の通り、DPFは煤を燃焼させるために高温状態を必要とします。しかし、短距離・低速走行の繰り返しでは排気温度が上がりにくく、DPF再生が不完全に終わってしまいます。この状態が続くと、フィルター内部に除去しきれない煤が徐々に蓄積し、最終的にはフィルターの「詰まり」を引き起こします。

煤詰まりが引き起こす主な症状

  • エンジン警告灯・DPF警告灯の点灯:システムが異常を検知したことをドライバーに知らせます。
  • 加速性能の低下:排気の流れが妨げられることで、エンジンのパフォーマンスが著しく低下します。
  • 燃費の悪化:不完全な燃焼や頻繁なDPF再生により、燃料消費が増加します。
  • 強制的なDPF再生:症状が進行すると、ディーラーで専用の機器を使った強制的な再生作業が必要になり、費用と時間がかかります。
  • DPF本体の交換:最悪の場合、詰まりが解消できずにDPF本体を交換することになり、数十万円という高額な修理費用が発生するケースもあります。

このようなトラブルを未然に防ぐためには、オーナー自身がディーゼルエンジンの特性を理解し、意識的に「エンジンを回してあげる」ことが重要です。定期的に高速道路を走行したり、少し遠回りしてでもエンジンが十分に温まるような走り方を心がけたりすることが、結果的に愛車を良好なコンディションに保つことに繋がります。

もしディーゼル車を選び、乗り方に不安がある場合は、ディーラーの整備士に相談し、ご自身の使い方に合ったメンテナンスのアドバイスをもらうことをお勧めします。

CX-3は故障が多いというのは本当か

CX-3は故障が多いというのは本当か

「マツダのディーゼルは故障が多い」という声を耳にしたことがある方もいるかもしれません。この噂は、特にCX-3が登場した初期のモデルで発生したいくつかのリコールや不具合報告が広まったことが一因と考えられます。

実際に、初期型(2015年~2017年頃)のディーゼルモデルでは、以下のような内容でリコールが届け出られたことがあります。

  • EGR(排気再循環装置)バルブの不具合:排気ガスの一部を再燃焼させる装置に問題があり、異常燃焼を引き起こす可能性。
  • 補機ベルトの不具合:エンジン関連の部品を動かすベルトの耐久性に問題があり、断裂すると走行不能になる可能性。

これらのリコール対象車両は、メーカーによって無償修理の対応がなされています。しかし、こうした初期のトラブルが「CX-3は故障が多い」というイメージを形成してしまった側面は否定できません。

年次改良による信頼性の向上

マツダは毎年のように商品改良を行っており、CX-3も例外ではありません。初期に指摘された問題点は年々改善され、特に2018年以降にディーゼルエンジンが1.5Lから1.8Lへと変更されたモデルでは、煤の発生を抑制する制御が強化されるなど、信頼性は大幅に向上しています。

結論として、「CX-3が他の国産車に比べて際立って故障が多い」というわけではありません。ただし、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて精密な部品が多く、その性能を維持するためには適切な乗り方と定期的なメンテナンスがより重要になることは事実です。特に中古車を検討する際には、リコールの対応がきちんと行われているか、整備記録がしっかり残っているかを確認することが、故障リスクを避ける上で非常に重要になります。

ガソリンとディーゼルの寿命の違い

車の寿命を考えるとき、エンジンはその心臓部であり、最も重要な要素です。一般的に、ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて頑丈で寿命が長いと言われることがあります。これは、ディーゼルエンジンが高い圧縮比に耐えるために、各部品が堅牢に作られているためです。

しかし、現代の車においては、エンジン本体の耐久性よりも、周辺の電子制御部品や補機類の寿命が、車全体の寿命を左右するケースが多くなっています。

 Jorge

つまり、単純に「ディーゼルだから長持ちする」とは言い切れないのが実情です。CX-3の場合も、両者の寿命はオーナーのメンテナンス次第で大きく変わってきます。

ガソリンエンジンの寿命

ガソリンエンジンは構造が比較的シンプルで、トラブルが発生した際の修理費用もディーゼルに比べて安価な傾向があります。定期的なオイル交換などの基本的なメンテナンスを怠らなければ、20万km以上走行することも決して珍しくありません。

ディーゼルエンジンの寿命

ディーゼルエンジン本体は頑丈ですが、その性能を維持するためにはDPFやインジェクター、ターボチャージャーといった精密な部品が正常に機能し続ける必要があります。特にDPFは、乗り方によっては詰まりなどのトラブルが発生しやすく、これが寿命を縮める一因となる可能性があります。適切なメンテナンスと乗り方を前提とすればガソリンエンジン以上に長持ちするポテンシャルを秘めていますが、メンテナンスを怠ると、逆に寿命を縮めてしまうリスクも抱えています。

結局のところ、CX-3のガソリン車とディーゼル車のどちらが長持ちするかは、「いかに適切なメンテナンスを継続できるか」にかかっています。どちらのエンジンを選んだとしても、定期的な点検と消耗品の交換をしっかりと行うことが、愛車と長く付き合うための最も確実な方法です。

中古で買うなら注意すべきポイント

CX-3を中古で手に入れることは、初期費用を抑える賢い選択肢の一つです。しかし、新車と違って一台一台の状態が異なるため、購入後に後悔しないためにはいくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。特にディーゼルモデルを選ぶ際には、より注意深いチェックが求められます。

中古CX-3 購入時のチェックリスト

  1. 整備記録簿の確認は必須
    これまでの点検や修理の履歴がわかる最も重要な書類です。特に、オイル交換が定期的に行われていたか、リコール対応がきちんと実施されているかを確認しましょう。記録簿がない車両は、どのようなメンテナンスをされてきたか不明なため、避けるのが賢明です。
  2. 前オーナーの乗り方を推測する
    ディーゼル車の場合、「走行距離が極端に少ない車両」は注意が必要です。これは「ちょい乗り」がメインだった可能性を示唆しており、DPFに煤が溜まっているリスクがあります。逆に、年式の割に走行距離が伸びている車両は、長距離移動で使われていた可能性が高く、エンジンにとっては良いコンディションを保っていることが期待できます。
  3. エンジン始動時の音と振動をチェック
    実際にエンジンをかけてもらい、異音や過大な振動がないかを確認します。ディーゼル特有の音はありますが、明らかに「ガラガラ」という大きな音がしたり、アイドリングが不安定だったりする場合は要注意です。可能であれば、エンジンが完全に冷えた状態からのコールドスタートを試させてもらうのが理想です。
  4. 年式の確認と改良点の把握
    前述の通り、CX-3は年次改良で信頼性や装備が向上しています。特にディーゼルエンジンは、2018年5月以降の1.8Lモデルから信頼性が大きく向上しているため、予算が許すのであれば、この年式以降のモデルを狙うのがおすすめです。

これらのポイントを参考に、信頼できる販売店で実車をじっくりと確認することが、満足のいく中古車選びの鍵となります。

結論!cx3 ガソリン ディーゼル どっちが最適か

これまでCX-3のガソリン車とディーゼル車を様々な角度から比較してきました。最終的にどちらを選ぶべきか、あなたのライフスタイルに合わせた最適な選択をまとめたので、ぜひ参考にしてください。

  • CX-3の選択はガソリンとディーゼルの特性理解が鍵
  • ガソリン車は静粛性と軽快な走りが魅力
  • ディーゼル車は力強いトルクと優れた燃費性能が特徴
  • 車両価格はディーゼルが約30万円高いが減税で差は縮まる
  • 維持費の損益分岐点は年間走行距離が大きく影響する
  • 約4.7万km走行でディーゼル車が価格差を回収できるという試算がある
  • ちょい乗り中心ならDPFの心配がないガソリン車が推奨される
  • 長距離移動が多いならディーゼル車の経済的メリットは大きい
  • ディーゼル特有のエンジン音や振動は試乗での確認が不可欠
  • 辛口評価の多くは後席や荷室の広さといった実用面に集中する
  • ディーゼル車の不具合はDPF関連が多く乗り方が影響する   
  • 初期モデルにはリコールがあり中古車選びでは対応履歴の確認を
  • エンジンの寿命はどちらもメンテナンス次第で大きく変わる
  • 中古車選びでは整備記録簿と前オーナーの乗り方が重要
  • 最終的な選択はご自身の価値観とカーライフに合わせることが最も大切