三菱デリカD5ガソリンは燃費が悪い?原因と対策を解説三菱デリカD5の購入を検討しているものの、「デリカD5のガソリン車は燃費が悪い」というインターネット上の評判が気になって一歩踏み出せないでいませんか。実際にオーナーになるとリッター何キロ走行できるのか、特に中古車市場で多く見かける旧型モデルの実力はどの程度なのか、気になるところです。

また、購入するなら静粛なガソリン車か、それともパワフルなディーゼル車か、どっちのモデルを選ぶべきか、ディーゼルを選んで後悔しないか、あるいはディーゼルのデメリットについても事前に詳しく知っておきたい、と考える方も多いでしょう。

さらに、長く乗り続ける上で重要なガソリン車の耐久性や、巷で話題の燃費向上グッズの効果、自動車SNS「みんカラ」をはじめとするオーナーのリアルな声も、購入を決める上で欠かせない判断材料になります。この記事では、デリカD5ガソリン車の燃費に関するあらゆる疑問に、多角的なデータと専門的な視点から詳しくお答えします。

この記事でわかること

  • デリカD5ガソリン車のカタログ燃費とリアルな実燃費の差
  • 燃費が悪化する物理的な原因と具体的な改善策
  • ライフスタイル別に見るガソリン車とディーゼル車のメリット・デメリット比較
  • 実際のオーナーの口コミから読み解く後悔しないための選び方

三菱デリカD5のガソリン車は燃費が悪いと言われる原因

三菱デリカD5のガソリン車は燃費が悪いと言われる原因

  • 実際にはリッター何キロ走るのか
  • オーナーの声は?燃費をみんカラで調査
  • 特に燃費が悪いのは旧型モデル?
  • 燃費が悪化する乗り方とメンテナンス
  • ガソリン車の耐久性は高いのか

実際にはリッター何キロ走るのか

実際にはリッター何キロ走るのか結論から申し上げると、デリカD5のガソリン車、特に4WDモデルの燃費は、現代の同クラスミニバンと比較して厳しい数値であることは事実です。その最大の理由は、デリカD5が単なるミニバンではなく、「ミニバンの利便性」と「SUVの骨格」を併せ持つ唯一無二のコンセプトを持つことに起因します。

例えば、2019年に販売終了となった最終期のガソリン4WDモデル(CV5W型)について、三菱自動車が公表しているJC08モードでのカタログ燃費は10.6km/Lです。(出典:三菱自動車工業株式会社 デリカD:5諸元表 2019年1月版)しかし、これは一定の条件下で測定された理想的な数値であり、オーナー報告に基づく実際の燃費データを集計すると、平均で約8.4km/L前後という結果が出ています。これはカタログ値に対する達成率で約79%となり、市街地走行が中心となるとさらに数値は下がります。

燃費が悪化する物理的な要因は主に以下の3つです。

  • 車両重量:ガソリン4WDモデルの車重は約1,800kgに達します。これは発進・停止を繰り返す日本の交通環境では大きなハンデとなります。
  • 空力特性:スクエアで背の高いボディ形状は、室内空間の広さや見晴らしの良さに貢献する一方、走行時の空気抵抗が大きく、燃費には不利に働きます。
  • 駆動方式:デリカD5自慢の電子制御4WDシステムは、高い走破性を実現しますが、2WD車に比べて部品点数が多く、駆動ロスが発生するため、燃費面ではマイナス要因となります。

これらの要素から、走行状況別の実燃費は以下のようにお考えいただくのが現実的です。

ガソリン4WDモデルの実燃費目安(2018年式)
走行状況 実燃費の目安 解説
市街地走行 5~8km/L 渋滞、信号、坂道の有無で大きく変動。特に厳しい条件下では5km/Lを切ることも。
郊外路走行 8~10km/L 比較的スムーズに流れに乗れる状況での数値。
高速道路走行 10~12km/L 時速80km~100km程度での巡航が得意。これ以上の速度域では空気抵抗が増し、燃費は伸び悩む。

このように、デリカD5のガソリン車はその成り立ちからして、燃費性能においては不利な条件が揃っていることを、まず理解しておく必要があります。

オーナーの声は?燃費をみんカラで調査

オーナーの声は?燃費をみんカラで調査自動車SNS「みんカラ」や各種レビューサイトを調査すると、やはりオーナーからの燃費に関する投稿が数多く見られます。その論調は、やはり市街地走行における燃費性能への不満が中心です。

「子供の送迎や買い物がメインだと、リッター6km台は覚悟が必要」「高速道路を走ればリッター10kmを超えるので満足だが、街乗りとのギャップが激しい」「以前乗っていた5ナンバーサイズのミニバンと比較して、月のガソリン代が1.5倍になった」といったリアルな声は、これからオーナーになる方にとって非常に重要な参考情報です。

ただ、興味深いのは、多くのオーナーが燃費の悪さを嘆きつつも、デリカD5という車自体には高い満足度を示している点です。これは、燃費という一つの性能指標だけでは測れない、この車ならではの強い魅力があることを物語っています。

男性

デリカD5オーナーの多くは、燃費性能を理解・納得した上で購入に至っています。彼らが重視するのは、「大雪の日でも安心して家族を乗せられる走破性」「キャンプ道具を満載してもびくともしないタフな作り」「他のどのミニバンにも似ていない個性的なデザイン」といった、プライスレスな価値です。燃費は、その特別な体験を得るための「必要経費」と捉えられている側面が強いのですね。

したがって、デリカD5を選ぶ際には、ご自身のカーライフにおいて何を最も重視するのかを明確にすることが、購入後のミスマッチを防ぐ上で何よりも大切になります。

特に燃費が悪いのは旧型モデル?

特に燃費が悪いのは旧型モデル?はい、その傾向は否定できません。特に2007年のデビューから数年間の初期モデルは、現在の基準で見ると燃費性能が最も厳しいと言わざるを得ません。

オーナー報告の中には、経年劣化も相まって市街地走行でリッター4km台という厳しい数値を記録するケースも見受けられます。これは、同時期のライバル車種と比較しても見劣りするものでした。

デリカD5は2007年の発売以来、2019年にガソリンモデルが販売終了するまで、10年以上にわたって生産されたロングセラーモデルです。その間、三菱自動車は毎年のように改良を加えており、エンジン制御プログラム(ECU)の最適化や、CVT(無段変速機)の制御変更など、燃費性能を向上させるための地道な努力が続けられてきました。

年次改良による燃費の変遷

目に見えて大きな変更はありませんが、高年式のモデルになるほど、実用燃費はわずかながら改善される傾向にあります。例えば、アイドリングストップ機能が搭載されたモデル(2012年の一部改良以降)と非搭載モデルでは、市街地での燃費に差が出ます。しかし、エンジンや車体といった基本コンポーネントは同じであるため、どの年式を選んでもガソリン車の燃費が劇的に良くなることはない、という点は共通しています。

中古車選びで最も重要なこと

中古でデリカD5のガソリン車を検討する際、特に低年式の初期モデルを選ぶ場合は、その燃費性能を正しく理解し、覚悟しておくことが不可欠です。車両価格の安さに惹かれて購入したものの、毎月の燃料代が想定を大幅に超えてしまい、維持できなくなるという事態は避けなければなりません。ご自身の年間走行距離からおおよその燃料代をシミュレーションし、家計の負担にならないか慎重に判断してください。

燃費が悪化する乗り方とメンテナンス

デリカD5本来の燃費性能を最大限に引き出し、不必要な悪化を防ぐためには、日々の運転方法と定期的なメンテナンスが極めて重要になります。重量級のボディを持つこの車では、その効果が特に顕著に現れます。

燃費を悪化させる運転方法とその対策

日常の何気ない運転操作が、知らず知らずのうちに燃費を悪化させています。

  • 急発進・急加速:自動車が最も燃料を消費するのは発進時です。約1,800kgの車体を静止状態から動かすには大きなエネルギーが必要で、アクセルを深く踏み込むほど燃料噴射量は増大します。対策としては、クリープ現象を活かしてゆっくりと動き出し、アクセルは「足の裏全体でじわっと踏み込む」意識を持つことが有効です。
  • 急ブレーキと車間距離:急ブレーキが多いということは、その直前まで無駄な加速をしていた証拠です。先の信号が赤であることや、前方の渋滞を早めに認識し、アクセルペダルから足を離す「エンジンブレーキ」を多用することで、燃料カットの時間を長くできます。そのためにも、十分な車間距離を保つことが大前提となります。
  • 短距離走行の繰り返し:エンジンは、適正な水温(約80℃以上)に達して初めて最高の燃焼効率を発揮します。しかし、片道数キロ程度の「チョイ乗り」では、エンジンが温まりきる前に目的地に到着してしまいます。これは人間で言えば、準備運動なしで全力疾走を繰り返すようなもので、燃費に最も悪い影響を与えます。可能であれば、短い用事はまとめて済ませるなどの工夫が望まれます。

燃費維持に不可欠なメンテナンス項目

車のコンディションを良好に保つことも、燃費性能の維持には欠かせません。

  • タイヤの空気圧:JAFのテストによると、適正値から空気圧が30%低下した状態で走行すると、燃費は約4.8%も悪化するというデータがあります。デリカD5の場合、指定空気圧は運転席のドアを開けた部分に貼られたシールで確認できます。月に一度はガソリンスタンドなどで点検する習慣をつけましょう。
  • エンジンオイルの管理:エンジンオイルは潤滑だけでなく、冷却や洗浄の役割も担っています。劣化したオイルは粘度が高まり、エンジン内部のフリクションロス(摩擦抵抗)を増大させ、燃費悪化に直結します。メーカーが推奨する交換サイクル(走行距離または期間)を守ることが基本です。特に、0W-20などの低粘度オイルが指定されている場合は、それに従うことが省燃費に繋がります。
  • 吸気系・燃焼室のクリーンアップ:走行距離が5万kmを超えてくると、吸気経路やエンジン内部にカーボン(燃えカス)が堆積し、正常な燃焼を妨げることがあります。「アイドリングが不安定」「加速が鈍くなった」といった症状は、そのサインかもしれません。定期的に燃料添加剤を使用したり、専門のショップでワコーズのRECSのような吸気・燃焼室洗浄システムの施工を受けたりすることも、長期的なコンディション維持に有効です。

ガソリン車の耐久性は高いのか

ガソリン車の耐久性は高いのかデリカD5のガソリンモデルに搭載されている「4B12型 2.4L MIVECエンジン」は、三菱がワールドエンジンとして開発し、アウトランダーなど多くの車種に採用されてきた実績豊富なエンジンです。それゆえ、基本設計の信頼性は非常に高く、適切なメンテナンスを行えば長期間にわたって安心して使用できる耐久性を備えています。

特に、後から追加されたディーゼルエンジンと比較した場合、ガソリンエンジンには構造的なシンプルさという大きなメリットがあります。

ガソリンエンジンの構造的メリットと耐久性

クリーンディーゼルエンジンは、その複雑な排ガス浄化システム(DPF、AdBlue噴射装置、EGRなど)が故障のウィークポイントになることがあります。一方、ガソリンエンジンはこれらの装置を持たないため、構造が比較的シンプルで、故障リスクを抱える部品が少ないのが特徴です。また、エンジンの振動も少ないため、周辺の補機類への負担も小さいと言われています。

もちろん、どのようなエンジンでも経年劣化は避けられませんが、基本的な消耗品(プラグ、ベルト類など)や油脂類の交換を定期的に行っていれば、エンジン本体が致命的なトラブルに見舞われる可能性は極めて低いでしょう。耐久性とメンテナンスの容易さを重視するなら、ガソリン車は非常に堅実な選択です。

三菱デリカD5のガソリン車の燃費が悪いならディーゼルがいい?

三菱デリカD5のガソリン車の燃費が悪いならディーゼルがいい?

  • ガソリンとディーゼルはどっちを選ぶべきか
  • クリーンディーゼルのデメリットとは
  • ディーゼル車を選んで後悔するケース
  • 燃費向上グッズに効果はあるのか
  • まとめ:デリカD5のガソリン車は燃費が悪いのか

ガソリンとディーゼルはどっちを選ぶべきか

ガソリン車の燃費性能に懸念がある場合、2012年に追加されたクリーンディーゼルモデルは非常に魅力的な選択肢に映ります。しかし、単純に「燃費が良いから」「燃料が安いから」という理由だけで選ぶと、思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。ご自身のカーライフを客観的に見つめ直し、どちらのパワートレインが本当に合っているのかを判断することが重要です。

燃料価格の面では、経済産業省資源エネルギー庁の調査を見ても、軽油は常にレギュラーガソリンより1Lあたり20円前後安く推移しています。この価格差は、走行距離が伸びるほど大きなメリットとなります。

以下に、両者の特徴をより詳細に比較した上で、それぞれどのようなユーザーにおすすめできるかをまとめました。

ガソリン車 vs ディーゼル車 詳細比較
項目 ガソリン車(2.4L) ディーゼル車(2.2Lターボ)
燃費性能 市街地では特に厳しいが、高速でも伸び悩む傾向。 市街地でも比較的良好。高速巡航は得意中の得意。
燃料代 レギュラーガソリン(単価が高い) 軽油(単価が安い)+ 燃費の良さで経済的。
車両価格(中古) 同程度の年式・走行距離ならディーゼルより数十万円安い。 人気が高く、中古車価格も高値で安定。
走行性能 高回転までスムーズに回り、静粛性が高い。自然な加速フィール。 発進時から大トルクを発生。坂道や多人数乗車でも力強い。
メンテナンス 比較的シンプルで、一般的な整備工場でも対応可能。 AdBlue補充(約5,000~1万km毎)、DPF管理、専用エンジンオイルなど特有の注意点あり。
騒音・振動 アイドリング時から走行中まで静か。 技術の進歩で改善されたが、特有の音(カラカラ音)と振動は残る。

ライフスタイル別 おすすめ診断

【ガソリン車がおすすめな人】

  • 年間走行距離が1万km未満で、主な用途は街乗り(買い物、送迎など)。
  • 初期費用(車両購入価格)をできるだけ抑えたい。
  • ディーゼル特有の音や振動が苦手で、静かな車内環境を重視する。
  • 複雑なメンテナンスは避け、シンプルに維持したい。

【ディーゼル車がおすすめな人】

  • 年間走行距離が1万km以上で、通勤やレジャーで長距離を走る機会が多い。
  • 高速道路を頻繁に利用する。
  • キャンプ、スキー、釣りなどで山道や雪道を走ることが多い。
  • 多人数乗車や重い荷物を積む機会が多く、力強い走りを求める。
  • ランニングコスト(燃料代)を重視する。

クリーンディーゼルのデメリットとは

クリーンディーゼルのデメリットとは優れた燃費と力強い走りを両立するクリーンディーゼルですが、その恩恵を受けるためには、特有の構造や仕組みを正しく理解し、付き合っていく必要があります。特に以下の3点は、購入前に必ず知っておくべきデメリットです。

DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)の再生問題

現代のディーゼル車にとって、最も重要なメンテナンスポイントがDPFです。これは排ガス中のPM2.5などの有害なススを捕集するフィルターで、フィルターがススで満たされると、エンジン制御によって排気温度を上昇させ、ススを燃やして除去する「自動再生」が行われます。

この自動再生には、一般的に時速60km以上で20分程度の連続走行が必要とされています。しかし、市街地での短距離走行ばかりでは、この条件を満たすことができません。再生ができないままススが溜まり続けると、警告灯が点灯し、最終的にはフィルターの強制交換(数十万円の費用)が必要になることもあります。この「DPF問題」こそが、ディーゼル車が「チョイ乗り」に向かない最大の理由です。

AdBlue(高品位尿素水)の定期的な補充

排ガス中の有害物質である窒素酸化物(NOx)を無害な窒素と水に分解するために、AdBlue(アドブルー)という尿素水を排気管に噴射する仕組みが採用されています。このAdBlueは走行と共に消費されるため、定期的な補充が不可欠です。

  • 補充頻度:車種や走行状況によりますが、デリカD5の場合は一般的に5,000km~10,000kmに1回程度の補充が必要です。
  • 費用:10Lで2,000円前後が相場です。
  • 注意点:タンクが空になると、法律によりエンジンが再始動できなくなります。メーター内の残量警告が表示されたら、速やかに補充する必要があります。

補充自体はガソリンスタンドやディーラーで簡単に行えますが、手間とコストがかかる点はデメリットと言えるでしょう。

特有のエンジン音と振動

ディーゼルエンジンは、高い圧力で燃料を自己着火させるという構造上、どうしてもガソリンエンジンより大きな燃焼音(カラカラ、ガラガラといった音)や振動が発生します。三菱のディーゼルエンジンは静粛性にも配慮されていますが、アイドリング中や低速加速時の音は、静かなガソリン車に慣れている方にとっては気になるかもしれません。これは性能の優劣ではなく「味」とも言えますが、購入前には必ず試乗して、ご自身が許容できる範囲かどうかを確認することをおすすめします。

ディーゼル車を選んで後悔するケース

これまでのデメリットを踏まえると、どのようなユーザーがディーゼル車を選んで後悔しやすいか、その具体的な人物像が浮かび上がってきます。

ディーゼル選びで後悔しやすい人の典型例

  • 車の主な用途が「半径5km圏内のスーパーへの買い物」と「駅までの子供の送迎」である。
  • 片道15分程度の短距離通勤でしか車を使わず、週末も遠出はほとんどしない。
  • 年間の総走行距離が、多くても5,000kmに満たない。

もしあなたが上記に当てはまる場合、ディーゼル車の選択は慎重に再検討すべきです。このような「チョイ乗り」中心のカーライフでは、ディーゼル車の最大のメリットである長距離燃費の良さと燃料代の安さという恩恵をほとんど享受できません。それどころか、常にDPFの詰まりというリスクに怯え、ガソリン車にはないAdBlue補充の手間もかかります。高価な車両価格を支払ったにもかかわらず、メリットよりデメリットの方が大きくなってしまう可能性が高いのです。

ディーゼル車は、いわば長距離ランナーのようなもの。その特性を活かせる環境で走らせてこそ、初めてその真価を発揮し、オーナーに経済的なメリットをもたらしてくれるのです。

燃費向上グッズに効果はあるのか

愛車の燃費を少しでも良くしたいという思いから、カー用品店やインターネットで販売されている様々な「燃費向上グッズ」に目が向くことがあるかもしれません。燃料ホースに取り付けるマグネットタイプ、燃料に直接投入する添加剤タイプ、バッテリーのマイナス端子に接続するアーシングタイプなど、その種類は多岐にわたります。

これらのグッズの効果については、残念ながら科学的根拠が明確に示されておらず、多くの専門家や自動車メディアは懐疑的な見解を示しています。「燃費が○%向上!」といった謳い文句を鵜呑みにするのは危険です。

実際にグッズを使用したユーザーの口コミを見ても、「全く効果が感じられなかった」という意見が大半を占めます。中には「良くなった気がする」という声もありますが、これは心理的な要因であるプラセボ効果の可能性が考えられます。つまり、「高価なグッズを取り付けたのだから、元を取るためにアクセルを丁寧に踏もう」という無意識の行動変容が、結果的に燃費を向上させているケースです。

グッズに頼る前に、車の基本を見直そう

結論として、効果が不確かなグッズに費用を投じるよりも、これまで述べてきた「タイヤの空気圧管理」「エンジンオイル交換」「運転方法の見直し」「不要な荷物の積載をやめる」といった、誰でもできて効果が実証されている基本的な対策を徹底する方が、はるかに確実で経済的です。まずは車の健康状態を万全に整え、エコドライブを心がけることから始めましょう。

まとめ:三菱デリカD5のガソリン車は燃費が悪いのか

最後に、この記事の要点を網羅的にまとめます。「デリカD5のガソリン車は燃費が悪いのか」という問いに対する最終的な答えは、「はい、特に市街地走行では現代の基準では悪いと言えます。しかし、それには構造的な理由があり、燃費性能を補って余りある独自の魅力を持つ車である」となります。

  • デリカD5ガソリン車の実燃費は市街地で5~8km/L程度が現実的な目安
  • 高速道路での巡航では10km/Lを超えることも可能
  • 特に2007年登場の初期型中古モデルは燃費が厳しい傾向にある
  • 重い車両重量と空気抵抗の大きいボディ形状が燃費悪化の主な物理的要因
  • 本格的な4WDシステムもガソリン車では燃費に不利に働く
  • 急発進や急加速を避け、車間距離を保つ丁寧な運転が最も効果的な対策
  • タイヤの空気圧を適正に保つことは燃費維持に不可欠
  • 定期的なエンジンオイル交換もエンジンの効率を保つ上で重要
  • ディーゼルモデルは長距離走行での燃費と軽油の安さで経済性に優れる
  • 一方でディーゼルは市街地の短距離走行が苦手でDPF詰まりのリスクがある
  • AdBlue(尿素水)の定期的な補充はディーゼル特有のメンテナンス
  • ガソリン車は構造がシンプルでディーゼル特有のメンテナンスが不要
  • 燃費向上グッズの効果は科学的根拠が乏しく、過度な期待は禁物
  • 多くのオーナーは燃費性能を理解した上で、唯一無二の走破性やデザインを評価している
  • 年間走行距離や主な用途など、ご自身のライフスタイルに合ったパワートレイン選択が後悔しないための最大の鍵
  • 購入前には必ずガソリン車とディーゼル車の両方に試乗し、走行フィールや静粛性を体感することが推奨される