GRヤリスの購入を検討している方、あるいは現在所有していて売却を考えている方にとって、gr ヤリスのリセールバリューは非常に気になるポイントではないでしょうか。スポーツカーとしての高い性能を持つ一方で、「実際のところ買取相場はどうなの?」「リセールが悪いという噂は本当?」といった疑問や不安を持つ方も少なくありません。特に、中古市場での価格変動や、将来的な値落ちのリスクは大きな関心事です。
また、grカローラのリセールバリューとの比較や、売れないと言われる理由、10年後を見据えた資産価値についても知りたいところでしょう。さらに、オークション相場や人気の高いリセール グレード、残価設定ローンを利用した場合の損得など、知っておくべき情報は多岐にわたります。この記事では、GRヤリスのリセールに関するあらゆる情報を網羅的に解説し、あなたの疑問を解消します。
- GRヤリスの最新の買取相場やオークション動向
- リセールバリューが高いグレードとそうでないグレードの違い
- 今後の価格変動や10年後までの資産価値に関する予測
- 売却時に損をしないための具体的なポイントや注意点
GRヤリスのリセールバリューを徹底分析
- 最新のオークション相場から見る傾向
- 年式や走行距離による買取相場の違い
- リセールが良いグレードはどれ?
- 中古市場での現在の需要と価格
- 残価設定ローンを利用した場合の価値
- GRカローラのリセールバリューと比較
最新のオークション相場から見る傾向
GRヤリスのリセールバリューを正確に把握する上で、最も重要な指標となるのが業者間のオートオークション相場です。一般の中古車買取店の査定額も、このオークション相場を基準に決定されるため、現在のリアルな価値が反映されています。
近年のデータを見ると、GRヤリスは非常に高いリセールバリューを維持していることが分かります。特に、発売から数年以内の高年式・低走行の個体は、新車価格に迫るか、場合によってはそれを上回る「プレミア価格」で取引されるケースも珍しくありません。
オークション相場のポイント
GRヤリスのオークション相場は、一部の輸出需要にも支えられていますが、基本的には国内の旺盛な需要が価格を押し上げています。特にモータースポーツファンや走りを重視する層からの人気が絶大で、供給が需要に追い付いていない状況が続いています。
ただし、相場は常に変動するものです。マイナーチェンジの情報や、社会情勢によっても価格は上下するため、売却を検討する際は最新の相場動向を注視することが重要です。
参考として、年式別の平均的な残価率を見てみましょう。これはあくまで目安ですが、GRヤリスの価値の高さを理解する一助となります。
経過年数 | 平均残価率 |
---|---|
当年もの | 約98.5% |
1年落ち | 約85.9% |
3年落ち | 約85.3% |
5年落ち | 約78.8% |
表からも分かるように、3年落ち時点でも85%以上という驚異的な残価率を維持しています。一般的な乗用車が3年で50%〜60%程度になることを考えると、GRヤリスがいかに資産価値の高い車であるかが伺えます。
年式や走行距離による買取相場の違い
GRヤリスの買取相場は、他の車種と同様に「年式」と「走行距離」によって大きく変動します。新しい年式ほど価値が高く、走行距離は少ないほど高値がつくのが基本です。
しかし、GRヤリスは単なる移動手段としての車ではなく、「走りを楽しむ」という趣味性の高いモデルです。そのため、一般的なファミリーカーなどとは少し異なる価値基準が存在します。
年式の影響
年式は新しいほど有利なのは間違いありません。特に、初回車検を迎える3年落ちや、2回目の車検時期である5年落ちは、市場に流通する台数が増えるため、売却の一つのタイミングとされています。GRヤリスの場合、3年落ちでも非常に高いリセールを維持していますが、5年後、7年後と経過するにつれて、緩やかに価値は下がっていく傾向にあります。
走行距離の影響
走行距離は、少ないに越したことはありません。一つの目安として、年間走行距離1万km以内であれば、標準的な評価を得やすいでしょう。
ただ、GRヤリスは走行性能を楽しむ車であるため、ある程度の走行距離が進んでいても、その価値が極端に下がるわけではありません。重要なのは、
過走行や修復歴は大きなマイナス要因
いくらGRヤリスでも、年間2万kmを超えるような過走行や、フレーム修正を伴うような大きな修復歴がある場合は、査定額が大幅にダウンする可能性があります。特に、サーキット走行をメインにしていた車両で、メンテナンス記録が不透明な場合は、敬遠される傾向にあります。

走行距離別の買取相場の一例を挙げると、RZハイパフォーマンスの場合、走行距離1万kmで440万円〜、3万kmで390万円〜、5万kmで330万円〜といったデータがあります。もちろん、これは車両の状態や時期によって変動しますので、あくまで参考程度に考えてくださいね。
リセールが良いグレードはどれ?
GRヤリスのリセールバリューは、グレードによって明確な差が出ます。購入時にどのグレードを選ぶか、また売却時に自分の車のグレードがどの程度の価値を持つのかを知ることは非常に重要です。
結論から言うと、最もリセールが良いのはモータースポーツのベース車両である「RC」と、最上級グレードの「RZ “High performance”」です。
リセール最強グレード「RC」と「RZ “High performance”」
「RC」グレードは、競技用途を前提とした装備レスのスパルタンなモデルです。無駄な装備がない分、新車価格が抑えられており、購入者が自由にカスタマイズできる点が魅力です。そのため、中古市場でもコアなファンからの需要が非常に高く、新車価格に近い、あるいはそれを超える価格で取引されることもあります。
一方、「RZ “High performance”」は、トルセンLSDやBBS製鍛造アルミホイール、冷却スプレー機能付きインタークーラーなど、走りの性能を高める専用装備が満載のグレードです。新車価格は最も高価ですが、その価値が中古市場でも正当に評価され、安定して高いリセールを維持しています。
グレード | 新車価格(目安) | 平均買取相場 | リセール率 |
---|---|---|---|
1.6 RC | 330万円 | 301万円 | 91.2% |
1.6 RZ “High performance” | 456万円 | 361万円 | 79.1% |
1.5 RS | 265万円 | 227万円 | 85.6% |
意外に思われるかもしれませんが、1.5L NAエンジンを搭載する「RS」も高いリセール率を誇ります。これは、GRヤリスのスタイリングをより手軽に楽しめるモデルとして、一定の需要があるためです。ただし、買取価格の絶対額では、やはりRZ系に軍配が上がります。
中古市場での現在の需要と価格
GRヤリスは、2020年の登場以来、中古市場で常に高い注目を集めてきました。その人気は衰えるどころか、むしろ年々高まっている印象すらあります。
現在の需要を支えているのは、主に以下の二つの層です。
- 純粋なドライビングを楽しみたいスポーツカーファン
- 海外のJDM(日本製スポーツカー)ファン(輸出業者)
特に国内のスポーツカーファンからの需要は絶大です。WRC(世界ラリー選手権)のホモロゲーションモデルというストーリー性、コンパクトなボディに詰め込まれた圧倒的な走行性能は、多くの車好きの心を掴んで離しません。

その結果、中古車販売店の店頭価格は、
輸出需要の影響
前述の通り、GRヤリスは海外、特にマレーシアなどへ輸出されるケースもあります。海外のJDM人気は根強く、特にこういった高性能な日本製スポーツカーは高い需要があります。輸出業者がオークションで積極的に買い付けることで、相場全体が底支えされている側面もあります。
ただし、輸出需要は為替や現地の規制によって変動するため、常に安定しているわけではありません。基本的には国内需要がリセールバリューの根幹を支えていると考えるのが妥当でしょう。
残価設定ローンを利用した場合の価値
新車購入時に「残価設定ローン(残価設定型クレジット)」を利用する方も多いでしょう。GRヤリスはリセールバリューが非常に高いため、残価率も高く設定されています。
残価設定ローンは、数年後の下取り価格(残価)をあらかじめ設定し、車両本体価格からその残価を差し引いた金額を分割で支払う仕組みです。月々の支払い額を抑えられるメリットがあります。
高い残価率のメリット
GRヤリスのように高い残価率が設定されている車種の場合、最終回の支払時に車を返却(売却)すると、ローンの残債が実際の査定額を下回り、差額が手元に戻ってくるケースが多く見られます。つまり、実質的に月々の支払額だけで数年間GRヤリスを楽しむことができた、という計算になります。
実際に、3年間の残価設定ローンで購入した方が、車検前に売却したところ、ローンの残債を清算しても数十万円が返金されたという事例もあります。
残価設定ローンの注意点
メリットの多い残価設定ローンですが、注意点もあります。それは、事故を起こして修復歴が付いたり、契約走行距離を大幅に超過したりすると、最終的な査定額が保証されている残価を下回ってしまうリスクがあることです。その場合、差額を自己負担で支払う必要が出てきます。
また、金利が一般的なローンより高めに設定されている場合もあるため、総支払額をしっかりとシミュレーションすることが大切です。
GRカローラのリセールバリューと比較
GRヤリスと比較検討される車種として、兄貴分にあたる「GRカローラ」が挙げられます。どちらもGAZOO Racingが手掛けたハイパフォーマンスモデルですが、リセールバリューにはどのような違いがあるのでしょうか。
データを見ると、5年経過時の残価率は以下のようになっています。
- GRヤリス:46.58%
- GRカローラ:56.77%
このデータだけを見ると、GRカローラの方がリセールが高いように見えます。しかし、これはあくまで特定の条件下での平均値であり、一概に結論付けることはできません。
GRカローラは生産台数が非常に限られており、抽選販売となるなど、希少性が非常に高いモデルです。この希少性が、リセールバリューを強力に押し上げています。
一方、GRヤリスはGRカローラよりは生産台数が多いものの、それでも一般的な量販車とは比較にならないほどの人気を誇ります。特に「RC」や「RZ High performance」といった人気グレードは、GRカローラに匹敵する、あるいはそれ以上のリセールを維持するポテンシャルを秘めています。
どちらを選ぶべきか?
リセールバリューだけで見れば、希少性の高いGRカローラに分があるかもしれません。しかし、GRヤリスにはコンパクトなボディならではの軽快な走りという魅力があります。最終的には、ボディサイズや使い勝手、そして何より「どちらの車が自分の感性に合うか」で選ぶのが良いでしょう。どちらを選んでも、一般的な車に比べて資産価値が落ちにくいことは間違いありません。
GRヤリスのリセールバリュー今後の展望
- 「GRヤリスは売れない」は本当か?
- なぜリセールが悪いと言われるのか
- 今後大きな値落ちをする可能性
- 10年後の資産価値をデータから考察
- 総括!GRヤリスのリセールバリュー
「GRヤリスは売れない」は本当か?
インターネット上などで、「GRヤリスは売れない」という言葉を見かけることがあるかもしれません。しかし、これまでのデータが示す通り、これは大きな誤解です。
正しくは、「
しかし、視点を「スポーツカー市場」に限定すれば、話は全く逆になります。GRヤリスは、この市場において最も人気があり、最も「売れている」車種の一つです。

実際に中古車市場では、在庫がすぐになくなってしまうほどの人気ぶりです。買取業者も積極的に仕入れたいと考えているため、「売れない」どころか「売り手市場」が続いているのが現状と言えます。
「売れない」というネガティブな情報に惑わされず、この車が持つ本質的な価値と、それを求める市場が存在することを理解することが重要です。
なぜリセールが悪いと言われるのか
「GRヤリスは売れない」という噂と同様に、「リセールが悪い」という声が聞かれることもあります。これも基本的には誤解ですが、そう言われる背景にはいくつかの理由が考えられます。
- グレードによるリセール格差
- トランスミッションによる差
- 過度なカスタマイズ
グレードや仕様による格差
前述の通り、GRヤリスはグレードによってリセールバリューに差があります。例えば、8速AT(DAT)仕様は、6速MT仕様に比べてリセールがやや低くなる傾向があります。これは、スポーツカー市場では依然としてMTの人気が根強いためです。
「RZ」グレードと「RZ “High performance”」を比較した場合、新車時の価格差(約50万円)が、売却時の査定額にそのまま上乗せされるわけではありません。そのため、RZを選んだ人が「思ったよりリセールが良くなかった」と感じてしまう可能性はあります。
元に戻せないカスタマイズは要注意
個性的な全塗装や、内装の大幅な変更など、元に戻すのが難しいカスタマイズは査定額を下げる原因になります。特に、一般受けしにくい派手な改造は、買い手が限定されるため敬遠されがちです。カスタマイズを楽しむ際は、純正パーツを保管しておくなど、売却時のことを考えておくのが賢明です。
このように、特定の条件下ではリセールが伸び悩むケースがあるため、それが「リセールが悪い」という評判につながっていると考えられます。
今後大きな値落ちをする可能性
現在のGRヤリスは非常に高いリセールを維持していますが、「今後、急に値落ちするのではないか」と心配する声もあります。将来の価格変動に影響を与える可能性のある要因をいくつか見ていきましょう。
値落ちの潜在的リスク
- 大規模なマイナーチェンジやフルモデルチェンジ:より高性能な新型が登場すれば、旧型の相場は下がるのが一般的です。
- 競合車種の登場:GRヤリスに匹敵する魅力的なライバルが現れれば、需要が分散する可能性があります。
- 市場全体の冷え込み:景気の悪化などにより、中古車市場全体が縮小すれば、GRヤリスもその影響を受けます。
これらのリスクはゼロではありません。特に、2024年に行われた大幅な改良後のモデルは性能が向上しており、初期モデルの相場に影響を与える可能性は考えられます。
それでも価値が維持されやすい理由
一方で、GRヤリスの価値が今後も維持されやすいと考えられる強力な理由もあります。それは、
言ってしまえば、GRヤリスは「最後の純ガソリンエンジン・スポーツカー」の一つになるかもしれません。その希少性から、生産が終了した後、かえって価値が上昇していく可能性も十分に考えられます。過去のシルビアやRX-7、ランサーエボリューションといった絶版スポーツカーが、今なお高値で取引されているのがその証左です。
したがって、短期的な変動はあっても、長期的に見れば大きな値崩れはしにくい、非常に資産価値の安定したモデルであると言えるでしょう。
10年後の資産価値をデータから考察
では、さらに長期的な視点で「10年後」のGRヤリスの資産価値はどうなっているでしょうか。未来のことなので断定はできませんが、過去の類似車種の動向からある程度の予測を立てることは可能です。
参考になるのは、やはり90年代から2000年代にかけて人気を博した国産スポーツカーたちです。例えば、三菱のランサーエボリューションやスバルのインプレッサWRX STIなどが挙げられます。
これらの車種は、
- ラリーというモータースポーツのホモロゲーションモデルであること
- 4WDとハイパワーターボエンジンを組み合わせていること
- 熱狂的なファンに支えられていること
など、GRヤリスと多くの共通点を持っています。これらの車種は、生産終了から10年以上が経過した現在でも、状態の良い個体は新車時と変わらない価格、あるいはそれ以上のプレミア価格で取引されています。

この歴史を鑑みると、GRヤリスも10年後、同様の道を辿る可能性が非常に高いと予測できます。もしかしたら、「買って乗って楽しんだのに、売却したら購入時より高く売れた」なんていうことも、決して夢物語ではないかもしれません。
もちろん、これは適切なメンテナンスを行い、車両を良好な状態に保っていることが大前提です。10年後もその価値を維持するためには、日頃からの愛情あるケアが不可欠となります。
総括!GRヤリスのリセールバリュー
この記事では、GRヤリスのリセールバリューについて、さまざまな角度から徹底的に解説してきました。最後に、本記事の要点をリスト形式でまとめます。
- GRヤリスのリセールバリューは全体的に非常に高い水準にある
- オークション相場では新車価格に近い価格で取引されることも多い
- 特に「RC」と「RZ High performance」グレードのリセールが高い
- 年式が新しく走行距離が少ないほど有利だがメンテナンス状態も重要
- 3年落ちでも85%以上、5年落ちでも78%以上の高い残価率を維持
- 中古市場では国内のスポーツカーファンからの絶大な需要に支えられている
- 一部マレーシアなどへの輸出需要も相場を底支えする要因の一つ
- 「売れない」「リセールが悪い」という噂は特定の条件下での話であり誤解
- AT仕様や過度な改造はリセールが下がる傾向にあるため注意が必要
- 残価設定ローンでは残価が高く設定され売却時に差額が戻る可能性がある
- 兄貴分のGRカローラはさらに希少性が高くリセールも強力
- 今後の大きな値崩れリスクは低く資産価値は安定していると予測される
- 高性能ガソリンスポーツカーの希少性から将来的に価値が上がる可能性も秘めている
- 10年後も過去の絶版スポーツカー同様に高い資産価値を維持する見込み
- 価値を維持するためには日頃からの適切なメンテナンスが不可欠